研究概要 |
1.圧力センサ及び加速度センサの開発 四端子素子によりずれ応力を有効に利用する圧力センサを開発した。素子をダイアフラムの縁に形成すると、中央に形成する場合より100倍高感度であった。四端子素子は小さいので4ケの素子を同一のダイアフラムに異なった半径に形成し、使用圧力範囲により最適素子を選べるようにし、ASICセンサへの対応をはかった。四端子素子を用いた加速度センサは従来のセンサに比較して感度が2倍であった。 2.Si-ガラス静電接合 接合の最適条件を求め、過渡電流特性,温度サージを測定した。過渡特性は等価回路を用いてシミュレートできた。 3.P型Siのピエゾ抵抗効果の理論 かつて一軸性応力を加えたSiの正孔のサイクロトロン共鳴の解析に用いられたモデルを使って、縮退したバンドをもつ半導体のピエゾ抵抗係数の簡単な表式を導いた。 4.Siずれピエゾ抵抗係数 ずれ応力を利用するセンサは興味深い。ずれのピエゾ抵抗係数【π_(66)】´,【π_(16)】´,【π_(26)】´が設計、考察上重要になるので、これらの結晶軸依存性を(001),(011),(211)面につきグラフ化した。 5.Si微結晶質膜のピエゾ抵抗効果 微小な単結晶が粒界で隔てられた系を考え、結晶の微結晶学的方位が様々な秩序をもつときの薄膜のピエゾ抵抗効果を求めた。 6.VLSIへのピエゾ抵抗効果の影響 VLSIチップ設計への重要なピエゾ抵抗係数を通常の製造プロセスを基に考察し、【π_(55)】´であることがわかった。
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