研究課題/領域番号 |
59460119
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
宇都宮 敏男 理科大, 理工学部, 教授 (10010620)
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研究分担者 |
後藤 平 東京警察病院, 内科, 内科部長
伊東 晋 東京理科大学, 理工学部, 講師 (00147513)
関根 慶太郎 東京理科大学, 理工学部, 教授 (20084444)
GOTOH Hitoshi Tokyo Metropolitan Hospital
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1984年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 認識 / 視覚誘発電位 / 聴覚誘発電位 / 事象関連電位 / 脳波 / トポグラフ / 主成分分析 / 判別分析 |
研究概要 |
1.大脳の認知・認識・記憶などの高度機能の時相を無侵襲的かつ客観的に評価するために文字刺激・言語刺激に対する誘発脳波(事象関連電位)を対象とする計測・処理・表示システムの構築について研究した。 2.長期記憶に関連する文字認識の脳波を判別するため、非文字呈示と文字呈示の各40データで、潜時を移動させながら128ms幅データについて、8〜100Hzの瞬時パワースペクトルを自己回帰モデルにより求め、その2群の判別分析を行ない、高β周波数(30Hz以上)成分が認知活動の際に顕著に現われることを明らかにした。 3.聴覚刺激による短期記憶との照合実験を試行した結果,比較的長潜時(500ms以上)に顕著な判別が見られ、ここでも高β周波数が優位に寄与していることが判明した。 4.頭皮上8点から誘導した脳波を刺激時刻を起点とし、32ms毎に上記判別分析し、さらに検定をしてあいまい性を減じ、その結果を動的トポグラフとしてブラウン管上に表示するシステムを完成させた。 5.上記システムにより3名の被験者(学生)について英文字とランダムドットパタンを右視野にフラッシュ呈示した場合の判別トポグラフを比較検討し、潜時30〜60msで、周波数45〜55Hzの成分が、左後頭部で顕著に判別に寄与し、その後潜時90〜160msに瓦って判別寄与部分が右後頭部に移行し、さらに潜時300〜400msでも右側頭部での判別寄与が大きいという共通パタンが得られた。同時に周波数や潜時などに個人差があることも示すことができた。 6.以上からヒトの認識過程の客観的計測に有効な方式を提起できた。チャネル数を増し周波数を色別として一画面に集約すれば、より便利なシステムとなる。
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