研究課題/領域番号 |
59460150
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
黒正 清治 東京工大, 工業材料研究所, 教授 (80016328)
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研究分担者 |
小林 克巳 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (40150297)
和田 章 東京工業大学, 工学部, 助教授 (90158684)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1986年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1985年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1984年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 高強度PC杭 / 変形性能 / ぜい性破壊 / 中詰めコンクリート / 高強度フープ筋 / 基礎構造 / 耐震設計 |
研究概要 |
本報告は、水平力を受ける高強度プレストレストコンクリート杭について、その変形性能に重点をおいて、ぜい性破壊を防止するための改善策を探るために行なった実験研究をまとめたものである。 実験は、JISに規定されているPHC杭のうち外径30cmでB種相当のものを主体に、N値50程度の支持層に支持されている場合を想定して、杭に加わる軸力としては、長期軸力を35t、短期軸力を0及び70t、支持層の極限支持力として105t、の4ケースとした。また、軟弱地盤に打たれる場合を想定し、杭頭固定に近い状態として、杭径の3倍の90cmの位置に第1反曲点があるものを主な対象とした。B種相当の杭については、ぜい性破壊防止のためには最少らせん筋量を増大させる必要が認められたが、通常用いられる杭の約7倍のらせん筋量としても極限支持力下でのぜい性破壊は防止できなかった。そこで、杭の中空部に中詰めコンクリートを打設し、らせん筋に高強度異形PC鋼棒を添え巻きして25倍相当のらせん筋量となるようにした試験体について実験を行なった結果、部材角1/20以上まで変形しても軸力105tを保持し得ることが確認され、PHC杭の変形性能向上に極めて有効であることが認められた。さらに、低軸力下での軸方向筋破断及び杭頭カットオフ時に生ずる問題を解決するため杭頭結合部に関して検討し実験を行なった結果、杭のらせん筋量を増大させ、杭頭部を杭体軸方向筋を含めてカットオフし、杭の中空部に中詰めコンクリートを打設し、中詰めコンクリート内に軸方向筋を配筋し、これをフーチング内に定着することで、杭の軸力保持性能並びに変形性能を向上させることができることが判明した。また、杭とフーチング間の応力伝達機構を解析的に明らかにすることにより、杭基礎の耐震設計に関する基礎資料が得られた。
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