研究課題/領域番号 |
59460178
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | (財)電気磁気材料研究所 (1985-1986) 電気磁気材料研究所 (1984) |
研究代表者 |
渡辺 清 電磁材料研, その他, 研究員 (40072269)
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研究分担者 |
白川 究 財団法人電気磁気材料研究所, 研究部, 研究員 (30133614)
中山 孝文 財団法人電気磁気材料研究所, 研究部, 研究員 (40164363)
門脇 靜穂 財団法人電気磁気材料研究所, 研究部, 主任研究員 (30161144)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1986年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1985年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1984年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 永久磁石 / 硬質磁性材料 / 磁性材料 / 規則格子型磁石 / 高保磁力磁石 / 高エネルギー積磁石 / Fe-Pt磁石 / 面心正方晶磁石 |
研究概要 |
Fe-Pt系合金における等価原子比のFePtの結晶構造は優れた磁石特性を有するCoPt合金と同様で面心正方晶のCuAul(Llo)型規則格子合金として知られている。しかるにFePtの磁石特性は極めて劣りCoPtの約1/4にとどまっていた。このため従来数多くの研究が行われてきたが、低い磁石特性は本質的に未解決のまま大きな課題として今日に残されて来た。 その基本的な原因はFe-Pt合金の規則-不規則相の変態が極めて高温であって規則化の進行が極めて早く、熱処理によって2相共存の状態が得られないためとされていた。最近我々は本系合金の従来の多くの実験と我々の実験結果を考察した。その結果、合金の組成をFePtの化学量論比よりFe側に移動することによって本合金の高い規則状態を組成的に乱し、加えて飽和磁化の向上を図り、困難とされていた熱処理の制御を可能にした結果CoPtの凡そ2倍に達する優れた特性を発揮させることに成功した。 今回の科研費による研究はまずFe-Pt合金の相変態の機構と基礎的な諸物性との相関関係を徹底的に追求し、最近重要な課題となっている高保磁力殊に本規則格子型磁石合金の機構を究明する。つぎにそれらの基礎結果から更に優れた磁石特性を発揮させることに主眼ををおいた。本研究は主として磁気測定,X線回折並びに電子顕微鏡観察によって行なった。3ケ年の結果を要約すると、1.高保磁力は不規則相から規則相に変態した初期の段階に得られた。2.微細な双晶の中に帯状の超微細組織が観察された。従って、3.優れた角型性の履歴曲線は双晶の形成に著しく関与する。4.高保磁力の起源は組成的に不完全な規則相および少量の残留不規則相の介在によって磁壁のピンニングが誘起されることによるものと考えられた。最後に5.磁石特性の向上は光のTi,V,Pd等により更に優れた効果を示す添加元素を発見し更に鋭意研究中である。
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