研究課題/領域番号 |
59470118
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
広部 雅昭 東大, 薬学部, 教授 (20012594)
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研究分担者 |
樋口 恒彦 東京大学, 薬学部, 助手 (50173159)
増野 匡彦 東京大学, 薬学部, 助手 (90165697)
太田 茂 東京大学, 薬学部, 助手 (60160503)
長野 哲雄 東京大学, 薬学部, 助教授 (20111552)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1984年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | チトクロームP450 / テトラフェニルポルフィリン鉄錯体 / 薬物代謝反応モデル / 電子伝達 / エフェクター / フラビン / ジヒドロニコチンアミド |
研究概要 |
本研究は生体内で基質酸化反応を担うチトクロームP450とその電子伝達系からなる薬物代謝系を分子レベルで解析する事を目的としており、これらの酵素機能の化学的理解の為モデル系を構築し生体反応の再現を行った。 1.生体内電子伝達系成分の酸化還元機能に関する化学的研究 生体内電子伝達系のうちヘムタンパク質・NAD(P)H・フラビン酵素をとりあげ、それらの電子伝達を化学モデルにより再現した。フラビンとポルフィリンに関しては、それらを共有結合で連結した化合物を各種合成し、2電子伝達/1電子伝達のredox switchとしての役割、電子伝達過程に対するフラビンとポルフィリンの立体配置の重要性など、電子伝達機構解明の為の重要な知見を得た。又、電子伝達系の入り口に位置するNAD(P)Hについてもその環の歪みが還元能の重要な要素となっている事を明らかにした。 2.酸素添加酵素チトクロームP450モデル錯体による基質酸化に関する有機化学的研究 P450モデル化合物として、鉄-ポルフィリン錯体類を用い酸素分子の活性化と基質酸化反応を検討した結果、中心鉄イオンの酸化還元電位とポルフィリン構造との関係、還元剤と反応生成物との関係が明らかにされ、P450の多様な反応性に対応する結果が得られた。更にポルフィリン錯体をポリグルタミンに共有結合により固定し、P450活性を中心としたヘム酵素機能を検討した結果P450のアポタンパク部分の機能を反映する興味ある知見が得られた。 3.酸素添加酵素における酸素分子活性化機構に関する生物有機化学的研究 P450による酸素分子の活性化と基質への酸素添加機構に関し、effector分子の存在を仮定し、in vitroにおける基質酸化に対するeffector分子の添加効果の検討を行った。その結果、薬物代謝反応における酸素活性化の新たな機構が導かれた。
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