研究課題/領域番号 |
59480094
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松下 松雄 筑大, 基礎医学系, 教授 (70077593)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1984年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 脊髄小能路 / 局在投射 / 小能皮質 / 脊髄 / 起始ニューロン |
研究概要 |
これまでHRPの逆行性標識法により、脊髄小脳路ニューロンは11の細胞群よりなることが明らかにされてきた。本研究では小麦胚レクチン(WCA-HRP)の順行性標識法によりこれからの脊髄小脳路ニューロン群の小脳皮質における投射領域、各小葉における投射量と投射野を調べた。1。中心頸核の投射。前葉の【I】a-【V】f小葉、後葉の【VI】、【VII】b、【VIII】、【IX】小葉、単小葉、第【I】脚、第【II】脚に投射する。小脳の矢状面では小葉の深部に、内外方法では正中領域に集中して投射する。そのうち、、【I】-【II】小葉(全投射量の40%)【III】-【IV】小葉(25%)、【V】小葉(15%)に投射が多い。投射野はA1帯の内側部、A1帯とA2帯の間、A2帯外側部からB帯内側部において、基部から先端3/2-3/1の距離に及ぶ3つの縦帯状をなす。2.頸膨大からの投射。前葉の【I】-【V】小葉、後葉の【VI】、【VII】b、【VIII】小葉に投射する。そのうち【VI】f小葉(全投射量の23%)、【VI】o小葉(15%)、【V】e小葉(10%)に投射が多い。投射野はA1帯、A1帯とA2帯の間、A2帯-B帯の3つの領域において小葉の先端部に存在する。3.胸髄からの投射。前葉の全ての小葉【VI】、【VII】b、【VIII】小葉、、正中傍小葉に投射する。とくに【III】小葉(18%)、【IV】小葉(14%)、【V】小葉(23%)に投射が多い。投射野はA帯からD帯において9つの領域を形成する。4.腰膨大(脊髄辺縁細胞)の投射。【I】a-【V】f小葉に多い。投射野はB1-C1帯,C2帯,C2-C3帯で小葉の先端部に限局して存存在する。5.仙尾髄の投投射。【II】a-【II】b小葉に投射が多い(それぞれ40%)。投射野はB帯とC1-C3帯で小葉の先端部に存在する。以上のことから脊髄小脳路は各起始ニューロン群により小脳皮質の異なる領域に投射することが明らかにされた。すなわち、小脳皮質にはまた、各々の人力に対応して機能的に分化した領域の存在することが示唆された。
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