研究課題/領域番号 |
59480095
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
水野 昇 京大, 医学部, 教授 (10025596)
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研究分担者 |
野村 嶬 京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (60034188)
金子 武嗣 京都大学, 医学部, 助手 (90177519)
安井 幸彦 京都大学, 医学部, 助手 (30174501)
杉本 哲夫 京都大学, 医学部, 講師 (90144352)
伊藤 和夫 京都大学, 医学部, 助教授 (60093184)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1986年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1984年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 辺縁系 / 体性感覚系 / 聴覚系 / 大脳基底核 / 味覚系 / 三叉神経系 / オヌフ核 / ニューロペプチド |
研究概要 |
1.扁桃体中心核からは下位脳幹に達する投射線維が起始することが知られていた。ニホンザルではこれらの投射線維のうちに頚髄にまで達するものがあることを発見した。 2.一般に、後索核や三叉神経脊髄路核は一般体性感覚入力線維の一次中継核と考えられている。しかるに、後索核および三叉神経脊髄路核中間亜核と尾側亜核から蝸牛神経背側核と腹側核(聴覚入力線維の一次中継核)に直接達する投射線維がおこることを発見した。この連絡は異種感覚間の皮質下における干渉に関与するものと推定される。 3.従來、線条体にはニューロテンシン(NT)含有ニューロンは報告されていなかった。しかるに、ネコの線条体がNTニューロンを含むことを発見した。また、これらのNTニューロンのなかには、さらに、エンケファリンないしGABAをも含有するものがあることを発見した。 4.従來、視床味覚野(視床後内側腹側核小細胞部の腹内側部)は視床特殊核の一つとして大脳皮質味覚野(43野)に投射線維を送るものと考えられていた。しかるに、ネコの視床味覚野は、大脳皮質味覚野に加えて、さらに、辺縁下皮質(25野),嗅溝周囲野(35野)のほか、扁桃核外側核の吻側レベルの背側部にも投射線維を送ることを発見した。 5.ラットやマウスでは、個々の顔面洞毛に対応するモジュール構造が三叉神経感覚核群,視床腹側基底核内側部,大脳皮質体性感覚野顔面部で同定されている。ネコでも、顔面洞毛のそれぞれに対応するモジュール構造を三叉神経主感覚核腹側亜核,三叉神経脊髄路核中間亜核,三叉神経脊髄路核尾側亜核【IV】層で識別することに成功した。 6.ネコのオヌフ核にはエンケファリン含有神経線維の軸索終未が豊富に分布すること、また、これらのエンケファリン線維の起始ニューロンは主として脊髄中心管の近傍、とくに後灰白交連部に分布することを発見した。
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