研究課題/領域番号 |
59480114
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
田中 冨久子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (40046066)
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研究分担者 |
西原 真杉 横浜市立大学, 医学部, 助手 (90145673)
有田 順 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80128587)
明間 立雄 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60128585)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1984年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 脳移植 / ドーパミン・ニューロン / ノルアドレナリン・ニューロン / 第3脳室 / ラット性周期 / ゴナドトロピン分泌 / 血圧 / 卵巣ホルモン正フィードバック / ドーパミン細胞 / ノルアドレナリン細胞 / 視索前野 / ラット膣周期 |
研究概要 |
1.カテコーラミン・ニューロン脳内移植法について:新生ラットの脳を断頭後摘出し、生理的食塩水中で中脳(A10群ドーパミン細胞含有部)、延髄(A6群ノルアドレナリン細胞含有部)、小脳、を厚さ1mmの前額面切片として取り出した。目的細胞部位をステンレスパイプで打ちぬき、脳定位固定装置下にラットの第3脳室内に留置した。この方法で移植されたカテコーラミン細胞はFalck-HillarR法による組織学的検索により、確かに第3脳室内に生着し得ることが確認された。 2.第3脳室内にカテコーラミン・ニューロンを移植された周期性雌ラットの生殖機能について:ドーパミン細胞の移植は性周期に著変を惹起しなかった。ノルアドレナリン細胞の移植は排卵性ゴナドトロピン分泌の停止を示す連続発情状態を惹起した。性周期観察後に卵巣摘除してLHパルス状分泌を調べたところ、ノルアドレナリン細胞移植によってパルス振幅の著しい増大が起っていた。これらのことから、卵巣ホルモン存在下では視索前野へのノルアドレナリン性伝達の抑制性作用が増強するが、卵巣ホルモン存在下では促進性作用が増強することが推測された。 3.第3脳室内にカテコーラミン・ニューロンを移植されたラットの血圧について:上記のような移植をうけたラットは、非移植ラットに比較し20〜30mmHgの低血圧を示した。カテコーラミン細胞移植による低血圧は食塩負荷高血圧ラットにおいても惹起された。性周期の変化と血圧低下との因果関係は今後の検討課題となった。 4.雄ラット第3脳室内の雌ラット視交叉上脳室周囲核移植した際のprogesterone positiue feedbackについて:FSH分泌は雌性ラットと同様に惹起されたがLH分泌は惹起されなかった。移植時の性ホルモン環境についての検討が必要と考えられた。
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