研究課題/領域番号 |
59480147
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
菊池 昌弘 福岡大, 医学部, 教授 (80078774)
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研究分担者 |
三井 徹次 福岡大学, 医学部, 講師 (20099013)
岩崎 宏 福岡大学, 医学部, 助教授 (90101170)
栄本 忠昭 福岡大学, 医学部, 助教授 (60140779)
MITSUI Tetsuji Dept. Pathol., Sch. Med., Fukuoka Univ., Instructor
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1986年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1985年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1984年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 壊死組織球性リンパ節炎 / T細胞 / ウイルス感染 / アルファインターフェロン / オリゴアデニル酸合成酵素 |
研究概要 |
壊死性組織球性リンパ節炎ないし組織球性壊死性リンパ節炎のリンパ節病変について検討したが、病変部に増殖する細胞は組織球とリンパ球であるが、リンパ球はその殆どがT細胞であり、経過とともにsuppressor型(CD【8^+】,Leu・【15^+】)T細胞優位からhelper/inducer T細胞(CD 4)優位へとその比率が変化してゆき、発症後2カ月でほぼ正常リンパ節の値に近づくことを明らかにした。また病変部には、NK細胞は見られずまた補体やその受容体の関与もないことを示した。このようなT細胞サブセットの経時的変化は、本病変が遷延性過敏反応の反応形式に近いものであり、遷延性過敏反応を起こすものとしてウイルス感染も考えられた。一方リンパ球の増殖度については核における増殖因子(Ki67)を検討したが、周辺部のリンパ球との間に特に著しい差はみられなかった。さらに電子顕微鏡的に病変部リンパ球、組織球ならびに血管内皮細胞などの細胞質内にtubuloreticular structuresがみられ、この構造物はα-interferonが関与するとの事実から、そこでウイルス感染初期の増加するα-interferonを2'5'oligoadenylate synthetaseの血清値を測定したところ、発病初期に於ける上昇を2例で確認した。このように本病変の発症因子としてはウイルス関与が強く示唆される成績を得た。しかしながら、病変部培養細胞や病変リンパ節の動物接種においても明らかなウイルスによると考えられる変化を得ていない。今後はウイルス感染についてさらに遺伝子レベルでの検索が必要と考えられる。
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