研究課題/領域番号 |
59480250
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高橋 良 医科歯科大, 医学部, 教授 (70009918)
|
研究分担者 |
南海 昌博 東京医科歯科大学, 医学部・神経精神医学教室, 医員
仙波 純一 東京医科歯科大学, 医学部・神経精神医学教室, 助手 (30183429)
|
研究期間 (年度) |
1984 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1984年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 躁うつ病 / アミンプレカーサー / L-threo-DOPS / L-5HTP / 強制水泳法 |
研究概要 |
1.L-threo-DOPSとL-5-hydroxytryptophan(5HTP)を用いた躁うつ病の治療。DSM【III】の大うつ病エピソードの診断基準を満たすうつ病患者を対象として、ノルアドレナリンとセロトニンの前駆体であるL-DOPSと5HTPのいずれか二重肓検法にて投与した。一部可能な症例では、cross over法で施行した。これにより、両者の抗うつ作用とそれぞれの治療反応性、生物学的指標(デキサメサゾン抑制試験、TRHテスト、血小板【^3H】-イミプラミン結合)の比較を行った。この結果、L-DOPS投与の3例では、全例が軽度以上の改善を示し、L-DOPSの抗うつ効果が示唆された。一方L-5HTP投与の5例では、1例が中等度の改善を示したにすぎなかった。またL-DOPSに治療反応性を示した症例では、TRH負荷試験で陽性となる傾向がみられた。今後、更に症例を増やし、推計学的方法でより明確な差異を求める予定である。 2.強制水泳法を用いたL-DOPSの抗うつ効果のスクリーニング。マウスの強制水泳法を用いて、L-DOPSの抗うつ効果を検討した。この結果、L-DOPS単独投与(〜600mg/kg,v.P.)では無動時間は短縮せず、このテストでは陰性となった。またマプロチリンやミアンセリンの少量とL-DOPSの併用における相乗作用も否定された。しかし選択的なノルアドレナリン毒であるDSP-4をマウスに前投与しておくと、DOPS投与により有意な無動時間の短縮が認められた。このことはノレアドレナリン減少下ではDOPSは中枢へ移行し、抗うつ作用を有することを示唆するものである。
|