研究課題/領域番号 |
59480252
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
高橋 康郎 神経科学総研, その他, 研究員 (00073057)
|
研究分担者 |
本多 芳子 財団法人東京都神経科学総合研究所, 心理学研究室, 主事研究員 (50142154)
海老原 成光 財団法人東京都神経科学総合研究所, 心理学研究室, 主事研究員 (30100134)
臼井 節夫 財団法人東京都神経科学総合研究所, 心理学研究室, 主事研究員 (30160253)
|
研究期間 (年度) |
1984 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1984年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
|
キーワード | ラット / リチウム / クロミプラミン / イミプラミン / サーカディアン・リズム自由継続周期 / 明暗サイクルに対するサーカディアン・リズムの同調範囲 / 浸透圧ミニポンプ・脳室内注入 |
研究概要 |
1.サーカディアン・リズムの自由継続周期に及ぼす影響 浸透圧ミニポンプによって塩化リチウム(LiCL),クロミプラミン(CMP),イミプラミン(IMP),TRHをラットの側脳室に連続2週間注入して、恒暗条件下での自発運動,飲水,摂食のサーカディアン・リズムの自由継続周期の変化を検討した。LiCl0.2-6μM/kg/h注入によってリズムの周期の延長を認めたが、投与量と周期変化との相関はなかった。これに対してCMP0.4-568nM/kg/h注入とIMP0.4-829nM/kg/h注入では、投与量と周期変化とは負の相関があり、高投与量では周期短縮が認められた。TRH6nM/kg/h注入では周期変化がなかった。 2.サーカディアン・リズムの明暗サイクルの周期への同調範囲の変化。明暗サイクルの周期を24時間から徐々に延長または短縮したところ、同調可能な上限は28-29時間であり、下限は23時間20分であった。明暗サイクルに対する睡眠,自発運動,飲水サーカディアン・リズムの位相は、同調上限では前進し、下限では後退し、これはある種のヒト・サーカディアン・リズム異常のモデルとみなし得ることが示唆された。28時間明暗サイクル下でLiCL22.5μM/hを連続皮下注入したが、リズムの同調性と位相前進に変化はみられなかった。 躁病治療薬であるLiがサーカディアン・リズムの内因性周期を延長し、抗うつ剤であるCMP,IMPが周期を短縮するという逆の作用があることは、これらの薬物の作用機序を解明するのに重要な手がかりを与えるものと考えられる。
|