研究課題/領域番号 |
59480310
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三浪 明男 北海道大学, 医学部, 助手 (20133738)
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研究分担者 |
名取 孝 北海道大学, 医学部, 助手 (00001892)
荻野 利彦 北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (60109436)
薄井 正道 札幌医科大学, 助教授 (90002328)
武市 紀年 北海道大学, 医学部, 助教授 (40002133)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1984年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 血管柄付関節移植 / 同種移植 / 自家移植 / ラット主要組織適合抗原 / マイクロサージャリー |
研究概要 |
5系の近交系ラットの膝関節を用いて血管柄付同種関節移植を行い、ラットの主要組織適合抗原(T1)亜領域の相異が血管柄付関節の生着に及ぼす影響について経時的に肉眼的,組織学的に骨・関節軟骨の変化を検索した。また、同時にX線撮影を行い骨癒合の完成時期と【^(99m)To】を用いた骨シンチグラフイーを行うことにより移植関節の生着状態と血行の開存状態を検索した。実験方法としては移植肢の大腿骨々幹部で骨切りを行い、大腿,下腿の一部の筋組織と足部の皮膚をつけて大腿動静脈を血管柄として受容側に移植した。1.血管柄付自家関節移植ではmonitoring flapとした足部皮膚の色調も良好であり、術直後より移植膝関節部にアイソトープ(R1)の取り込みが認められた。術後1-2週のX線所見により移植骨周辺に著しい仮骨形成が認められ、4-6週になると移植骨と宿主骨断端間に仮骨による架橋が成立した。2.血管柄付同種関節移植群はDonorとRecipientラット間のRT1亜領域の相異により4群に分類した。RT1抗原が同一な組み合せ群(非RT1抗原が異なる組み合せ)は自家関節移植群とほぼ同様の結果が得られた。RT1亜領域の全てが異なる組み合せ群では術後2週で移植足部皮膚は壊死に陥った。この時期では膝関節部のRIの取り込みも認めず膝関節部への血行は認めなかった。組織学的には吻合血管部に血栓形成を認め、骨・関節軟骨も壊死に陥っていた。RT1Aのみが異なる組み合せ群では術後3-4週で膝関節のRIの取り込みが消失するが吻合血管部は開存していた。他方、骨・関節軟骨は壊死に陥っていた。RT1B・Dのみが異なる組み合せ群もRT1Aのみが異なる組み合せ群とほぼ同様の結果であったが、わずかに移植関節の壊死が先行する傾向にあった。吻合血管の開存は術後比較的経過しても認められるのに対して移植関節はその高抗原性ゆえに早期に壊死に陥る結果であった。
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