研究課題/領域番号 |
59510003
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
哲学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岩熊 幸男 京都大学, 人文科学研究所, 助手 (10135600)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1984年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 12世紀 / 論理学 / 未刊写本 / 普遍論争 / instantia |
研究概要 |
本研究の主たる成果としては、12世紀までにかかれた現存する全ポルフユリオス関係の末刊文献の校訂・出版を予定していた。しかるに、一度は出版まぎわまでこぎつけながら、その後新資料等が次々に発見されたため、全面的に再検討する必要が生じ、完成までにはいましばらくの日時を要するのでこれは昭和62〜64年度に交付されている科学研究費の成果として発表することにしたい。そこで昭和59〜60年度交付の科学研究費の成果としては、上の主要目標とならんで副目標として交付申請書に記しておいた、二つの論文をあてることとした。 その内の一つの論文では、西洋哲学史上名高い11〜12世紀の普遍論争について、上記ポルフュリオス関係文献すべて(末刊、既刊をとわず)の検討に基き、従来の説を大巾に修正した新しい見解を示すことができた。第2の論文は、12世紀特有の論争形態である'instantia'について、以前に発表していたいくつかの拙論を非専門家向けに再論するようにという、Argumentation誌からの依頼に応じて書かれたものである。しかし、既発表の私見とならんで、未発表のいくつかのinstantia文献の検討に基く新しい知見をも、若干もりこみえた。 以上、二論文はいずれも、これまで研究のいきとどいていない12世紀論理学について、その一端を明らかにしえたものと思われる。
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