研究課題/領域番号 |
59540152
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
森 覚 信大, 理学部, 教授 (50020649)
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研究分担者 |
一之瀬 匡興 信州大学, 教養部, 教授 (30021207)
安江 新一 信州大学, 理学部, 助手 (80020668)
鷺坂 修二 信州大学, 理学部, 助教授 (90020643)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1984年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 宇宙線恒星時異方性 / 地下観測 / ミューオンシャワー |
研究概要 |
銀河宇宙線の恒星時異方性の観測は、宇宙線の発見以来の重要課題の一つである。その観測と解析から、地球近傍,太陽系空間(太陽圏)さらに銀河空間での宇宙線の起源と伝播についての情報から、宇宙空間の物理的状態を知ろうとする。観測対象の宇宙線のエネルギーは、地上の【10^(10)】電子ボルトから地下の【10^(12)】電子ボルト、さらに空気シャワーによる【10^(13)】電子ボルト以上に及ぶ。観測的には、恒星時異方性のエネルギースペクトルを知ることは、第一に重要である。そのため、広いエネルギー範囲にわたって、これまで観測が行われてきたし、現在も続行中である。そのとき、低エネルギー領域(【10^(10)】〜【10^(11)】電子ボルト)では擬似変化が問題となるが、高エネルギー領域では、その影響は小さく有利である。しかし今迄の観測から、異方性の大きさは必ずしも大きくなく(<0.05%)、確定した結果は得られていない。 今回のこの観測計画は、上記の事実に基いて出発した。すなわち、計数は小さくても、より高エネルギーの宇宙線を観測することにより、有意な結果を得ることが出来ると期待された。これが、我々が地下でミューオンシャワを選んだ理由で、そのエネルギーは〉【10^(13)】電子ボルトと推測されていた。 一方、この観測と併行して、同一の松代地下観測所(水深相当約200米の深さ)での多方向宇宙線計による観測が昭和59年3月から行われていた。最近の観測とその解析から、從来にない新しい事実が判った。すなわち南方向計により、これ迄得られた異方性の振巾の2乃至数倍のものが得られたのである。 今観測は必ずしも新しい情報を得ることが出来なかった(異方性の振巾【〜!-】0.07%でその方向は約23.3時)。今後とも観測を続けるが、方向別(南と北方向)のミュオンシャワーを観測することは、一つの大きな可能性であることを提案する。
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