研究課題/領域番号 |
59540520
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
鉱物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
北村 雅夫 京都大学, 理学部, 助教授 (70004489)
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研究分担者 |
冨田 克敏 京都大学, 理学部, 講師 (70025352)
坂野 昇平 京都大学, 理学部, 教授 (30019468)
森本 信男 京都大学, 理学部, 教授 (10029829)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1985年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1984年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 熱水合成 / 変成鉱物 / 拡散定数 / 交代作用 / 菫青石 / 接触変成岩 |
研究概要 |
本研究の目的は、変成岩を構成する鉱物の反応過程を明らかにすることである。そのために次のような三つの研究を行なった。(1)熱水合成装置の作製:マイクロリアクター、電気炉制御装置などにより熱水合成装置を作製した。この装置では、変成鉱物の反応過程を研究するために必要な高い到達温度(900゜C)が達成できるようにした。 (2)熱水下でのシリカの拡散定数の決定:変成作用および交代作用のカイネティクスを解明する上で最も重要である超臨界熱水中のシリカの抗散定数を(1)で作製した熱水炉を用いて、実験的に決定した。実験は、SiO_2-Mg(OH)_2、SiO_2-MgO、SiO_2-Ca(OH)┫D22┫D2、SiO_2-CaO、SiO_2-CaCO_3の各反応について行なった。その結果、各反応生成量は加熱時間の平方根に比例することが明らかとなった。この比例定数から拡散定数(D)を次のように求めた。D=D_0exp{〔-(E+PV^*)〕/RT}、D_0=0.55I^<0.57>_<0.28>cm^2/sec、E=48±5kJ/mol、V^*=81±12cm^2/mnl.ここにRはガス定数、Tは絶対温度である。 (3)変成岩の高温型菫青名の出現と平衡:菫青石は変成岩の主要構成鉱物であり、高温型と低温型の二つの多型をもつ。従来、接触変成岩には高温型が出現しないとされてきたが、京都市大文字山に産する菫青石の三連双晶を研究し、高温型から低温型に転移したことを明らかにした。また、この結果から、高温型の消長にもとづいて変成分帯できることも示した。高温型が接触変成岩程度の温度で安定かどうかを明らかにするために(1)で作製した熱水炉を用いて研究した。その結果、高温型は従来考えられていたより低い温度まで(〜700゜C)安定であることがわかった。
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