研究課題/領域番号 |
59560140
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
重松 頼生 信大, 農学部, 教授 (40021050)
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研究分担者 |
徳本 守彦 信州大学, 農学部, 助教授 (90021089)
高橋 祐吉 信州大学, 農学部, 講師 (50021069)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1984年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | カラマツ / 育材技術 / 間伐 / 肥大生長 / あて材 / 材質 / 強度的性質 |
研究概要 |
育林技術と材質形成は木材質源の育成とその有効利用において、欠くことのできない課題である。信州においては、カラマツ造林木の間伐問題が緊急かつ重要な問題である。そこで、カラマツ本数調節試験林において、生長と材質の変動を調べた。得られた研究成果の概要は次の通りである。 1.間伐による生長の効果:間伐によって材木が疎開されると、その環境に応じて技条が張り、林木は肥大する。3試験林において林齢が若く、間伐率が高いものでは、年輪幅の増加が明瞭である。しかし、その間伐率が低くなると、その年輪幅の減少を緩和する程度である。間伐率が低いもの、また林齢が高い林分の間伐においてはその効果が少ない。 2.間伐による偏心生長とあて材の発生についての検討:間伐により技条の発達がある方向に片寄ると、偏心生長やあて材が発生する可能性がある。しかし、上記の3試験林の各間伐区とも間伐による直接的な影響が認められなかった。 3.間伐による材質の変動:(1)容積重(ここでは、15%時の気乾比重を指標とした)の間伐による変動は、平均年輪幅の変動と同様に、樹心部から外方へ向って増加するが、間伐の程度によって差異がある。すなわち、弱度間伐と対照区ではその変動が少なく、中度間伐および列状間伐ではその増加が大きく、さらに強度間伐ではその増加がむしろ若干とも少なくなる。すなわち、適度の年輪幅の増加が材質の向上になることを意味している。(2)強度的性質(縦圧縮強度)の間伐による変動は、その容積重と同様の変動傾向が認められる。したがって、中度間伐や列状間伐が強度的に優れたものとなり、現状では列状間伐が世界的に定着しつつあることからすると、好都合の成果が得られた。なお、年輪幅,晩材率,比重,強度などの相互関係について解析した。
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