研究課題/領域番号 |
59570175
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
三浦 左千夫 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (30051858)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1985年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1984年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ヌードラット(rnu@rnu) / トリッパノソーマ・クルジー / マクロファージ / ライソゾーム / 化学発光 |
研究概要 |
SpragueーDawley系の先天的に胸腺を欠損しているヌードラット(rnu/rnu)とそのリッターメイト(rnu/+)、及びそれらより得たマクロファージと細胞内寄生原虫、特にトリパノソーマ・クルジーとの間の相互作用に関し種々研究を行い、以下に述べる結果を得た。 1.T.Cruziに対してはヌードラットは著しく感受性が高く、感染後2週間で死亡する。一方、リッターメイトは高い抵抗性を有し、虫体は完全に消失し、リッターメイドは全例生残する。 2.ヌードラッド体内ではほぼ全ての臓器においてT.Cruziのアマステイゴートが見出されるが、虫体の増加率は心筋が最も高い。 3.両種ラットより得た腹腔マクロファージにT.Cruziを感染させ、経時的に電顕的観察を行った結果、ヌードラット由来マクロファージにおいては細胞内侵入後の虫体の周囲にいわゆるParasitophorous Vacuole様の膜構造は観察されなかったが、リッターメイト由来のマクロファージでは長期間膜構造がみられ、虫体の変性像も観察された。 4.ライソゾームをフェリチンラベルしたマクロファージを用いた場合ではリッターメイトの場合虫体周囲に直ちにラベルが入るのに対し、ヌードラットの場合は周囲の膜構造が保持されていても虫体周囲には、ラベルが入らないことが確認された。 5.両種マクロファージに関しT.Cruzi感染時の化学発光をマーカーとしてスーパーオキサイドなどの産生を比較したが、コントロールとして用いたFMLPに対しても、又T.Cruzi、trypomasigote生虫体に対してもリッターメイト由来のマクロファージの方が10倍以上も発光量が高かった。他のリーシュマニアなどの細胞内原虫の場合も同様な結果を得ている。
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