研究課題/領域番号 |
59570469
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小林 功 群大, 医学部, 講師 (50008273)
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研究分担者 |
森 昌朋 群馬大学, 医学部, 助手 (80174382)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1984年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | Thyrotropin-releasing Hormone(TRH) / Pyroglutamate aminopeptidase / Histidylproline deiketopiperazine / Cyclo(His-Pro) |
研究概要 |
Thyrotropin-releasing hormone(TRH)は食行動,覚醒,体温調節等の神経生理的作用を有することが知られている。TRHの生体内代謝産物Histidyl,proline diketopiperazine-Cyclo(His-Pro)の生理的活性が注目されていることから、これに関与する生体内転換酵素pyroglutamate aminopeptidase(pGlup)の本態を解明する目的で検討を行った。知見を以下に述べる。 1.pGlup測定法:従来法の【^3H】-TRHを用いる方法から、pyroglutamyl-4-methylcoumarinyl amideを基質として用いる方法に改良し、40倍高い感度の測定法を得た。 2.pGlupの本態:ブタ及びラット脳よりSephacryl S-200カラム及びジオールGF200カラム(HPLC)を用い、pGlupの精製を行い、分子量約38万のpGlup蛋白を得た。 3.ラジオイムノアッセイ(RIA):純化した酵素蛋白を家兎に免疫し、その抗血清を得、pGlup蛋白測定のRIA法を確立した。 4.pGlup脳内分布:ラットでは小脳及び視床下部に多く含まれる。 5.pGlupと成長発達過程:pGlupの脳内蛋白濃度とcyclo(His-Pra)含有量の変化は良く相関することが判った。 6.血中pGlup活性は甲状腺機能亢進症及び低下症の患者でも健常者と変らない。 7.筋萎縮性側索硬化症患者の髄液中にpGlup蛋白濃度の上昇する例が存在する。 以上一連の成績から、pGlup活性は脳内cyclo(His-Pro)含有量を規定する一つの因子であることが推察される。ここにpGlup活性の生理的役割をある程度解明し、さらにある病態におけるパラメーターになり得る可能性が示唆された。
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