研究課題/領域番号 |
59570534
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
輦止 勝麿 東大, 医学部, 講師 (50101118)
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研究分担者 |
大原 毅 東京大学, 医学部(分), 教授 (20010217)
伊原 治 東京大学, 医学部(分), 助教授 (60010550)
矢羽野 壮光 草加市立病院, 医師 (70126192)
倉本 秋 東京大学, 医学部(分), 助手 (10153371)
城島 嘉昭 東京大学, 医学部(分), 助手 (40010508)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1984年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 消化管粘膜内神経密度 / 透過電顕観察 / マウス / 個体発生 / 加齢による変化胃腸上皮化生 / 結腸の隆起性病変 / 粘膜上皮の分化とその維持 |
研究概要 |
マウスの胃粘膜内神経の個体発生とその加齢による変化をその密度に注目して観察し、一定環境下の実験動物における正常な粘膜内神経の生涯を通じての消長を把握することにつとめた。一方人の腸上皮化生を伴う萎縮性胃炎の胃粘膜内神経の密度を同一部位の腸上皮化生のない正常もしくは軽度萎縮した胃粘膜のそれと比較した。その結果、マウスでは幽門腺領域で加齢に伴い軽度粘膜の萎縮が認められたが、神経の密度には殆んど変化がなかった。人では腸上皮化生を伴う幽門腺領域の粘膜では、腸上皮化生を伴わないものに比し、著しく粘膜内神経が減少していた。これより、胃においては、粘膜内神経が粘膜上皮の分化とその維持に関与している可能性が示された。 人材料を用いた、結腸の過形成ポリープ,腺腫,癌の問質の神経密度の比較を行ったが、これら隆起性病変ではいづれも粘膜内神経は減少し、腺腫と癌における減少が最も著しかったが、過形成ポリープでも大きいものでは著しく減少しており、間質の神経密度の比較からは、結腸において、粘膜内神経が上皮の分化とその維持に関与している可能性は見出し得なかった。 本研究は専ら、透過型電子顕微鏡による観察のみにより行われたものであって、神経伝達物質についてその消長及至寡多を見ているものではない。今回明らかにされた事柄について、組織化学や免疫組織化学を用いた組織処理や実験法の手技を用いて、消化器病変と各種神経伝達物質との関係を明らかにすることを今後の課題とする。
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