研究課題/領域番号 |
59570801
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
佐藤 豊彦 愛知学院大, 歯学部, 教授 (80064830)
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研究分担者 |
大島 利洋 愛知学院大学, 歯学部, 助手
横田 たつ子 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (70192416)
山田 茂 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (90175662)
江口 国博 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (30113062)
SHINBA Toshikazu Aichigakuin University Dental School, Instructor
WATABE Kazushige Aichigakuin University Dental School, Lecturer
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1986年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1985年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1984年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 歯髄 / 歯痛 / 単一ニューロン活動 / 三叉神経核 / 刺激強度・反応強度関係 / 睡眠調節系 / 痛覚修飾系 |
研究概要 |
痛みのみを惹起するとされる歯髄の電気刺激を慢性ネコの自然睡眠中に行ない、三叉神経核の単一ニューロンの反応性活動を測定した。ニューロンの反応性を表現するために2種の指標を選び、それらが自然睡眠の相の変遷によって変化しうるか、そして更に、両者が独立変数であるのか又は何らかの相互相関々係を有するのかを調べることによって、痛覚伝達系に対する自然睡眠の影響、即ち、痛覚修飾の生理的な変動範囲を知ることを目的とした。用いた指標の一つ(水準指標)は低刺激強度下(閾値の2倍)での反応スパイク数で、これは睡眠調節系によるニューロンの反応性の水準の変動を示すことになる。他の一つの指標(感度指数)は高刺激強度(浅い徐波睡眠中の覚醒閾値×0.7)の際に、反応強度が弱刺激時に比べてどんな比率で増大するかを調べたもので、これは歯髄からの入力強度の変化に対するニューロンの反応感度の変化を示し、痛覚修飾系からの影響を反映するものと考えられる。〔結果〕総計31個の歯髄ニューロンを覚醒,徐波睡眠,逆説睡眠の3相にわたって記録した。徐波睡眠に入ると水準指数の低下を示すニューロンは感度指数の上昇を示すことが多く、逆に、水準指数の増大を示すものでは感度指数が減少する傾向があった。これらのニューロンはそれぞれ全体の約1/4ずつで、残りの1/2は殆ど変化を示さなかった。逆説睡眠中には指数の変動はより大きくなる傾向が明瞭であったが、それらのニューロンは必らずしも徐波睡眠中に大きな指数変動を示すとは限らなかった。〔結論〕2種の指標を用いて、三叉神経核の歯髄ニューロンを3群に分けうると考えられる。上位中枢の睡眠調節系と痛覚修飾系とは一部のニューロンに対して差動的に作用する結果、これら2種の指数は一定の相関々係を持って変動すると考えられる。
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