研究課題/領域番号 |
59570812
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
|
研究機関 | 城西歯科大学 |
研究代表者 |
楠 公仁 城西歯科大学, 歯学部, 助教授 (50120431)
|
研究分担者 |
下島 孝裕 城西歯科大学, 歯学部, 助手 (60146230)
藤橋 弘 城西歯科大学, 歯学部, 助手 (50129128)
|
研究期間 (年度) |
1984 – 1985
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1985年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1984年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 歯周疾患 / 好中球 / histamine / histamine receptor / Bacteroides gingivalis / 好中球走化能 |
研究概要 |
私たちは歯周疾患の炎症反応の実態を解明する目的で、好中球と代表的なchemical mediatorの一つであるhistamineおよび歯周病原因菌のBacteroides gingivalisとの反応をとくに好中球膜上のhistamine receptorとの関連のもとに検討した。ところ、まず歯肉炎を惹起させたカニクイザルの炎症の経時的変化に伴う好中球膜上のhistamine receptor数の変動があることがSRBC rosette法によって観察され歯周疾患時におけるhistamineの好中球への関与が示唆された。 次にin vitroでhistamine Sepharose法でのrosette形成について検討したところ、その形成はhistamineおよび【H_2】receptor antagonistにより抑制されたことから、好中球膜上のhistamine【H_2】receptorの存在が確認された。また同時にB.gingivalis(IgG換算蛋白濃度0.001%)によってrosette形成が約6倍多く観察され、しかもそれは【H_2】receptor antagonistにより抑制されたことからB.gingivalisが【H_2】receptorを刺激することが示唆された。さらにBoyden法の変法により好中球走化能へのhistamineとB.gingivalisの影響を検討した。その結果histamine(【10^(-5)】M)は好中球走化能を低下させたが、その現象は【H_2】receptor antagonistにより回復されたことから【H_2】receptorを介した機能低下であることが解った。また、B.gingivalis(0.002%)は好中球走化能を著明に亢進させたが、histamineによりその効果は著明に抑制されたことから、B.gingivalisのhistaminereceptorを介しての好中球走化能への関与が考えられた。 以上の結果から、明らかに好中球膜上にはhistamine receptor(【H_2】receptor)が存在し、しかも好中球の走化能に当receptorの関与が重要であることが解った。
|