研究課題/領域番号 |
59570911
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 神戸女子薬科大学 |
研究代表者 |
高尾 楢雄 神戸女薬大, 薬学部, 教授 (60068319)
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研究分担者 |
杉浦 真喜子 神戸女薬大, 薬学部, 講師 (00098500)
山上 知佐子 神戸女薬大, 薬学部, 助教授 (20140410)
上垣内 みよ子 神戸女薬大, 薬学部, 講師 (60098499)
岩佐 衣子 神戸女薬大, 薬学部, 講師 (30068340)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1986年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1985年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1984年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | カルス / Biotransformation / Conformation / 抗菌力テスト / アルカロイド |
研究概要 |
1.塩化ベルベリンは殺菌、整腸剤として用いられている局方医薬品である。これと骨格を同じくするProtoberberine誘導体を数種のCorydalis属植物およびそれらから誘導されたカルスに投与し、それらの変換生成物を調べた。その結果、cisおよびtronsの13-methglprotoberberineのα-N-メト塩はProtopine型塩基に変換され、cisおよびtronsの13-hydroxyprotoberberineのα-N-メト塩はProtopine型塩基を経由して、13-oxoprotopineに立体特異的に変換され、オキソ体は更にberzindenoazepine型およびspirobenzylisoquinoline型塩基に変換されることを明らかにした。Spirobenzlisoquinoline型への変換においては、N-メチル基の0-メチル基へのメチル基の転移がおこり、この種の転移ははじめての例である。次に一位にメトキシル基を持つ光学活性〔(-)一体〕のtrons-13-hydroxyprotoberberineのα-N-メト塩を(-)α-narcotineより誘導し、これをカルスに投与した結果、この塩基が13-oxoprotopine型およびbenzixdennoozepine型塩基に変換されることを見出した。鎮咳薬として用いられる局方医薬品の塩酸ノスカピン〔(-)-α-narcotine〕、その異性体〔(-)-β-narcotine〕および類似塩基の(-)-β-hydrastine、その異性体〔(-)-α-hydrastine〕をカルスに投与し、これらphthalideisoquinoline型塩基が還元的開裂を受け、tetrahgdroisoquinolineとmeconineに体謝されることを明らかにした。 2.以上述べたように生変換を受けるprotoberberine型、protopine型、phthalideisoquinoline型塩基類のいくつかは生理活性を有することが知られている。またprotoberberine型は立体特異的に生変換を受ける。そこで立体特異的な生変換機構および生理活性とconformationの関係を調べるために、それら塩基のconfornationを検討した。その結果、conformationに関していくつかの新知見を得た。 3.上記の型の塩基および誘導体につき抗菌力、抗腫瘍性のスクリーニングを行った。抗菌力に関してはいくつかのpositineな知見を得ることができたが、抗腫瘍性に関してはpositineな結果は得られなかった。
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