研究課題/領域番号 |
59840018
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機・錯塩・放射化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
前田 豊 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90027425)
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研究分担者 |
野田 真人 京都大学, 原子炉実験所, 教務職員 (00101238)
藁科 哲男 京都大学, 原子炉実験所, 教務職員 (80089135)
上原 進一 京都大学, 原子炉実験所, 教務職員 (60115798)
酒井 宏 (酒井 浩) 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (00027468)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1986年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1985年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1984年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | メスバウアー分光法 / マイクロコンピューター / 事象処理 / 時間分解分析法遅延同時計数法 / ヘム蛋白質 / 時間分解スペクトル / 磁性流体 |
研究概要 |
動的解析を可能とするメスバウアー分光法の確立を目的として、マルチパラメーター・メスバウアー分光器の開発を行った。本研究では「事象(イべント)処理法」を採用し、また安価なマイクロコンピューターを基本構成として装置を試作した。メスバウアーγ線の検出を「事象」として取扱い、その事象の観測された時のドップラー速度および時間、温度、磁場などをパラメーターとしてラべルし、ディスクなどの記録媒体に集積し、ある時間のあと、パーソナル・コンピューター(PC)によって分類してスペクトルとするものである。PCをメスバウアー分光器に応用する場合、既に割当てられている入出力ポートや割込みなどの割付け状況を知っておく必要がある。さらに基本ソフトウェア(OS)の割込み利用状況やデータ構造なども必要な情報である。PCによっては、これらの情報の公開が不十分な場合があり、応用できない場合がある。また、分っている場合でも、処理時間の関係で不都合なことが起る。PCの高級化に伴ってその内部構造はハードウェア、ソフトウェアともに複雑になってきており、PCだけでメスバウアー分光器を実現するのは非常に困難になっており、またその機能面から見ても得策ではない。しかし、PCはフォートランなどの高級言語が使えたり、入出力機能や表示機能が充実しており、分光器の機能の中でもデータ表示、制御、出力装置への記録、データ解析などには内部構造などの情報が無くても実現が可能である。本研究においては、データの蓄積をワンボードのマイクロプロセッサーで行い、蓄積したデータを随時PCに転送して表示などを行う方式を採用した。 時間分解メスバウアー測定の応用として、試作装置は遅延同時計数測定やヘム蛋白質の光解離再結合過程の追跡に利用された。また通常の測定にも簡便に利用されることは勿論である。
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