研究課題/領域番号 |
59850007
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
波岡 武 東北大学, 計測研, 教授 (90015743)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
1985年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1984年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | リソグラフィー / 軟X線 / 多層膜 / 反射鏡 / レーザープラズマ / 軟X線光源 |
研究概要 |
本研究では、軟X線露光用光源として強力かつ簡便なレーザー生成プラズマ光源を、また露光用光学素子として高効率の直入射多層膜反射鏡を開発し、それらの軟X線リソグラフィーへの応用の可能性を検討した。得られた結果の主なものを以下に示す。 1.Qスイッチルビーレーザー(1.5J)またはYAGレーザー(1J,10Hz)を金属ターゲット上に集光(【10^(10)】〜【10^(12)】W/【cm^2】)し、プラズマを生成した。プラズマからの飛散物貭の方向分布と短波長のプラズマ光強度の入射角依存性の測定から、ターゲット面へのレーザー入射角を20〜30°にすることで汚染度と強度の妥協を図りうることを見出した。YAGレーザーの場合、焦点距離の2%程度の集光レンズの焦点ぼけはプラズマ光強度に殆んど影響せず、次々と新しいターゲット面を照射することで2〜3%の強度再現性が得られること等、軟X線リソグラフィーへの応用上重要な知見を得た。 2.軟X線用多層膜の最大反射率設計法を確立した。平面基板だけでなく、凹面基板への蒸着に対しても、エリプソメーターをその場測定用膜厚モニターとして使用しうることを実証した。超研磨基板、単層膜鏡、多層膜鏡の各表面粗さをWYCOプロファイラーで測定した結果、何れも数ÅのRMS粗さをもち、銀が凹凸の平滑化作用をもつことが判明した。また、連続均貭膜となる最低膜厚を各種蒸着物貭に対し決定した。SORを用い、試作Si-Mo27層膜反射鏡の反射率を測定し、入射角9.8°、波長138Åで17.5%を得た。 3.YAGレーザーとFeターゲットを用い、ポリイミド膜に金で描いた最小幅0.5μmのテストチャートをマスクとし、日立化成RE-5000Pレジスト上に転写した。光源-マスク間隔56mm、270mJ/パルス、60〜90秒の露光でマスクパターンが完全に転写された。多層膜鏡の導入により、本方式の実用化の可能性は大きい。
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