研究課題/領域番号 |
59850022
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
竹山 秀彦 東京農工大学, 工, 教授 (80111631)
|
研究期間 (年度) |
1984 – 1985
|
研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
|
配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1984年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
|
キーワード | 凝着 / 凝着欠損 / 表面処理法 / 凝着試験材 / 凝着不活性物貭 / Nイオン注入 |
研究概要 |
1. 工具面凝着と凝着欠損に関する基礎研究 (1) 初期凝着の機構:超硬合金工具のすくい面をEPMAで線分析した結果、通常の被削材の場合金属凝着の足場はCo結合相上に選択的に形成されて欠損へと進むが、耐熱合金の切削においてはCo相は勿論WC相にも一様に凝着してやがて欠損に至る。 (2) 各種工具仕上法の評価:超硬合金工具をダイヤモンド砥石で研削した場合、微粒砥石ではCo相への凝着に始まり欠損しやすいが、粗粒砥石では凝着傾向と欠損は著しく軽減される。アルミナ砥石による研削の場合は同砥石に含まれる凝着不活性成分がCo相に象眼されて凝着と凝着欠損が生じない。コーティングチップも極めて耐凝着性に富む。 2. 真空高温凝着試験機の試作と評価 真空度【10^(-5)】torr、上限温度約1000℃で工具材と被削材を凝着させて、凝着力を測定できる試験機を試作し、各種工具材と被削材との組合せで凝着傾向を定量評価した結果、実切削試験結果とより相関を示し、本試験機の開発は成功した。 3. 工具製造過程における表面処理法の開発 1.より、凝着不活性物貭を超硬合金組織中に象眼させればよいことが分ったので、工具製造過程で(協力者東芝タンガロイK.K.)、TiNコーティング,Nイオン注入,TiNコーティング後Nイオン注入等の処理をした超硬合金工具につき、上記凝着試験、実切削試験および切削化上面あらさ試験により評価した結果、TiNコーティングとTiNコーティング後Nイオン注入したものが極めて良好な成績を示した。とくに後者では、TiNガイオン注入によりCo相に象眼されるので、コーティングチップの通弊であるコーティング膜剥離がないため、本法は実用的に極めて有効な表面処理法と考えられる。
|