研究課題/領域番号 |
59850040
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 博允 東京大学, 工, 教授 (50111464)
|
研究期間 (年度) |
1984 – 1985
|
研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
|
配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1985年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1984年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
|
キーワード | 視覚用LSI / マルチウインドウ視覚システム / ロボット視覚システム |
研究概要 |
本研究では、並列処理される多数の注視領域を持つロボット用視覚システムの為のセミカスタムLSIを設計製作し、このLSIを多数組込んだ高性能のロボット視覚システムを実現した。本システムは、画像を比較的小さな局所領域(これをウインドウと呼ぶ)に分け、それぞれのウインドウに対して任意の画像処理を並列に実行させることにより、処理の高速化と利用上のフレキシビリティを両立させている。このマルチウインドウ視覚システムは1台のトランスミッタと多数台のウインドウ処理ユニットから成る。トランスミッターはTVカメラ映像信号を実時間でA/D変換したディジタル画像情報を、各瞬間における画素の垂直・水平位置と共にビデオバス上に送信する。ウインドウ処理ユニットは時々刻々ビデオバス上に送られてくる情報を、指定されたウインドウの形式に応じて選択的にひろいあげて処理を行う。ビデオバスは読出し専用であるから、多数台のウインドウ処理ユニットが異ったデータ取得を行っても競合は全く生じず、完全に独立なデータ取得と処理を可能にする。個々のウインドウはTV画面内の任意の位置に設定可能である。ウインドウの形は正方形・矩形・線・枠形を自由に選択でき、その大きさも可変である。更に、データを取得する際のデータ間引き率も可変であり、大きなウインドウを粗く見たり、小さなウインドウを細かく見ることを可能とする 本研究では、ウインドウの位置・形・大きさ・間引き率を制御する回路を、2400ゲートのCMOSゲートアレイを用いてLSI化し、24ピンのカスタム・チップを設計製作し、これを多数実装した高性能ロボット視覚システムを開発し、各種の実験を行って十二分の性能が得られることを確認した。なお、開発に成功したLSIは今後広く大学や企業におけるロボット視覚に利用されていくことが期待されている。
|