研究課題/領域番号 |
59850042
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小田 哲治 東大, 工学部, 助教授 (90107532)
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研究分担者 |
ITAGAKI Toshihumi Educational Assistant, Dept.Electr.Eng., Faculty of Eng. (60242012)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1986年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1985年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1984年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 微粉炭 / 石炭 / 流動 / 大勾配磁気分離 / 灰分 / 品位向上 / 磁気分離 / 炭分回収率 / 灰分除去率 / 熱刺激電流 / 磁化率 |
研究概要 |
微粉炭の品位向上、特に、燃焼後の灰分の低減化を目的とした乾式の新型磁気分離、即ち、流動型大勾配磁気分離装置の開発研究を行なった。まず、本方式の基本的性能を調べる目的で、平行かつ均一に配列させた直線状の強磁性線を用いた装置を試作し、産地の異なる5種類の石炭に対して、その処理性能を調べた。その結果、比較的太い(例えば直径0.8mm)強磁性線を用いる方が分離性能が優れていること、外部印加磁束密度を1.8Tまで強めた結果、一般には、磁束密度の増加に伴って分離性能は向上すること、また、その向上の様子は石炭により大幅に異なること等が明らかにされた。一方、一度処理した微粉炭を再び処理する繰り返し処理を行なった結果、豪州炭ではその効果が大きいことが判った。また、流動を生じさせる為の最適キャリアガス(空気)平均速度は、30m〜45m/s程度であること、また、その値は石炭の粒径のみでなくその形状、表面状態などにも依存していること等が明らかとなった。また、分離性能は鉄分の含有量や磁化率のみに依存するのではなく、その存在形態、灰分との結合状態、さらには、灰分の不均一分布等多くの要因によることが判明した。装置の大型化を考えると強磁性線を均一に配置することは極めて難しいことから、線の代わりに鋭い角を有する溝を多数設けた鉄板を用いる方式を考案し、その特性を調べた。その結果、処理の最適ガス速度等はほぼ同じこと、溝が水平に堀ってある鉄板では機械損が大きいこと、反対に、縦に溝を設けた鉄板では可焼分損失も少なく、また、溝の密度もあげやすいことからきわめて良好な性能が得られることが判明した。その結果に基づき、更に、大型化と半連続処理の可能性を調べ、鉄板が大型化してもキャリアガスの流れをうまく制御できれば、バッチ処理とほぼ同じ程度の処理性能が期待し得ること、板の動かし方の改善が可能なこと等が明らかとなった。
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