研究課題/領域番号 |
59850046
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 隆夫 京都大学, 工, 教授 (10025877)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1984年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 電力系統 / 動態安定度 / オン・ライン監視 / 制御 |
研究概要 |
本試験研究は、電力系統における同期発電機の定態安定度の保持及び脱調予知制御と、動態安定度の保持及び動揺抑制制御の実用化に関するものである。先に、我々が開発したASPAC(脱調予知制御装置)の成果を踏まえて、これに更に、動態安定度の監視及び制御機能を付加して、一段と発電機の制御性能を高めようとするもので、模擬送電線における実証試験と改良を経て、実用化しようとするものである。得られた研究成果は、以下の通りである。 1.AVRによる負制動現象(動態安定度)の解析 高速応のAVRによって生じる乱調現象(負制動現象)について、発電機内部における電気的トルク、空隙磁束、回転角速度などの相互関係の解析から、その発生機構を明確にした。 2.動態安定度の監視 電気的トルクおよび回転子角速度などの計測データから、発電機の動態安定度がオン・ラインで監視でき、又、負制動現象発生の予知が可能であることを示した。すなわち、同期化トルク係数と制動トルク係数の算定法を確立し、制動トルク係数による動態安定度の表示を可能にすると共に、その変化の軌跡から、動揺発生を予知できることを示した。又、制動トルク係数と空隙磁束の関係を明らかにして、空隙磁束の計測による動態安定度と定態安定度の同時監視を実現した。 3.動態安定度の制御方式の検討 発電機に制動力を付加するための制御方法について、一機無限大母線系統において実験とシミュレーションによって検討し、効果がある事を確認した。 以上のように、一機無限大母線系統については、その効果が示されたので、今後は、更に多機系統における検討と改良を重ねる事により、実用化し得ると思われる。
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