研究課題/領域番号 |
59850074
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶抵抗・運動性能・計画
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 洋治 東京大学, 工, 教授 (00010695)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
14,100千円 (直接経費: 14,100千円)
1985年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1984年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | プロペラ / キャビテーション / 船尾変動圧 / エロージョン / 境界層 / 有限幅翼 |
研究概要 |
2次元翼設計理論と揚力面理論を活用して、従来型プロペラよりも耐キャビテーション性能の優れたプロペラを開発し、比較実験によりその効果を検証した。また、関連する研究として、プロペラ翼面の境界層及び有限幅直進翼の計算と実験を行った。結論を以下に記す。 1.キャビティ体積を小さくするために、平坦な圧力分布を持ったプロペラを開発した。実験の結果、新プロペラはMAU型プロペラに比べて、キャビティ体積が1/2〜1/3程度になり、船尾変動圧力も1/2程度にまでなった。 2.上記の様なプロペラは翼後半部での荷重が大きくなるため、注意深く設計しなければ、スラストが計算よりも低下してしまう。 3.MAU型プロペラがクラウドキャビテーションを発生している場合について、キャビティを安定化させるために翼前縁に負圧のピークを持ち、翼後縁に向かって線形的に圧力が上昇してゆくというプロペラを開発した。実験の結果、新プロペラにはクラウドキャビテーションが発生せず、ペイントテストにおいてもMAU型プロペラで見られたペイントのはげ落ちは全く見られなかった。 4.狙った圧力分布をほぼ満足し得る精度で実現できる計算スキームを開発した。 5.準三次元近似を用いたプロペラ翼面境界層の理論計算法を開発した。実験との一致度は今一歩の所であるが、プロペラ間の差異は捉えられており、その将来性が窺い知れる。 6.有限幅直進翼に関して理論計算を行い、相当2次元翼の妥当性を確かめた。さらに精度を上げるために、翼厚を一様に小さくした改良相当2次元翼を考え、それを計算するための簡易式を提案した。 7.有限幅直進翼のキャビテーション実験を行い、キャビティを含んだ3次元理論の可能性を検討した。
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