研究課題/領域番号 |
59850079
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木構造
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
土岐 憲三 京大, 防災研究所, 教授 (10027229)
|
研究分担者 |
清野 純史 京都大学, 防災研究所, 助手 (00161597)
佐藤 忠信 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027294)
|
研究期間 (年度) |
1984 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1984年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
|
キーワード | SMAC強震計 / 長周期成分 / 気象庁1倍強震計 / フーリエスペクトル / 応答スペクトル / SMACノイズ / 補正法 / 固体摩擦 / ゼロ線ドリフト / 補正 / アテニュエーション式 |
研究概要 |
SMAC-B2型強震計は機械式強震計であるために記録紙上にアナログ記録として得られ、これを数値化する過程の精度の関係でSMAC記録の精度が安定しているのはおおむね0.07-3秒の範囲内とされており、数秒以上の地動成分の信頼度に関しては検討の余地がある。周期5-15秒程度の長周期地動成分に関しては、これを比較的正しくとらえられていると考えられる気象庁1倍強震計(以下1倍強震計とする)の記録に着目し、SMAC記録と比較することがなされたが、1倍強震計記録とSMAC記録の両者を固有周期5秒前後の加速度応答スペクトル(減衰5%)で比較すると、一般に後者の方が前者よりも2倍程度大きいことが報告されている。そこで、本研究においては、運諭省港湾技術研究所(以下港湾技研と称する)との共同研究として地震観測及び震動実験を行い、その結果よりSMAC記録の長周期帯域での精度の劣化の原因を明らかにした。すなわち、SMAC記録の長周期帯域におけるレベルの増大は摩擦と連結バネの複合作用による記録ペンのシフトおよび漂動に起因することが判明した。この記録ペンのシフトおよび漂動はいずれも強震計としては望ましくない成分であり、これれらのノイズを総称してSMACノイズと称すると、SMACノイズは何れも両対数軸上で右下がりである。この記録波形の補正法としては、SMACノイズを両対数軸上で直線で表し、これをSMAC記録のフーリエスペクトルから差し引いてSMACノイズの影響を取り除くことを提案した。ただし、SMACノイズの位相は、元の記録の位相をそのまま用いた。この補正法を用いてSMAC記録を補正した結果、他の強震計による記録と良い対応を示した。この補正法を過去のSMAC記録194成分に適用し、周期10秒までの加速度応答スペクトルの算定法を提案した。
|