研究課題/領域番号 |
59850095
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市工学・衛生工学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
八木 正一 岡山大学, 農業生物研究所, 教授 (30157961)
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研究分担者 |
内田 仙二 岡山大学, 農学部, 教授 (80032986)
村本 茂樹 岡山大学, 農業生物研究所, 助手 (50033121)
青山 勲 岡山大学, 農業生物研究所, 助教授 (10026239)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
1986年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1985年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1984年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | ホテイアオイ / 水質浄化 / 生長速度 / 収穫管理 / 栄養塩吸収 / 飼料利用 / 栄養価 |
研究概要 |
省資源・省エネルギー型の新しい水処理技術の開発の一環として、水生植物を利用した水質浄化能を評価し、実用化のための設計指針を得るとともに、そのバイオマスとしての優れた資源を活用する方法について検討した。 研究法は、全長100m、巾2mの自然のかんがい用排水路と、長さ6m、巾50cmの鉄製人工水路を用いて、種々の環境条件下におけるホテイアオイの生長特性を明らかにした。またそのバイオマスとしての利用システムは自然排水水路で栽培したホテイアオイを用いて、その飼料価を検討した。設計指針を得るために、環境条件とホテイアオイの生長速度、栄養塩物質の含有率、栽培密度と生長速度、収穫管理と総収穫量等の間の定量的な関係を把握し、総合的な栽培管理システムについて検討した。ホテイアオイ乾物中の窒素、リンの含有率は水中濃度に依存するがそれぞれ2〜5%及び0.3〜1.0%であった。生長速度は水中栄養塩濃度の増加とともに増加したが、栽培密度との関係は双曲線的に減少することが判明した。これらの関係を数学モデルで表現し、一定期間中に最大収穫量が得られる栽培、収穫管理法を検討した。年間を通して、月2回程度の収穫を行うと仮定すると、栽培初期における栽培密度は10〜15kg/m^2で収穫管理を行うと最大の収穫量が得られることがわかった。10haの水面にホテイアオイを栽培したと想定すると、隔週毎に窒素1800〜2500kg、リン300〜500kg除去できると試算された。ホテイアオイは高蛋白質、低繊維粗飼料としての飼料的特性を有しており、易発酵性炭水化物に富む物質、例えば糖ミツを添加することによって、飼料としての有効性が高まることがわかった。これらの研究結果から、ホテイアオイの栽培期間4月〜11月の8ケ月間に限られるという限定はあるが、主として栄養塩の除去にホテイアオイを利用することの可能性が評価され、さらに生産物はバイオマスとして、動物の飼料にも利用できる事が判明した。
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