研究課題/領域番号 |
59850102
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
八嶋 三郎 東北大, 選鉱製錬研究所, 教授 (90006966)
|
研究分担者 |
橋本 等 東北大学, 選鉱製錬研究所, 助手 (90156290)
|
研究期間 (年度) |
1984 – 1986
|
研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
|
配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1984年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
|
キーワード | 粉砕 / 粉砕効率 / ボールミル粉砕のモデル化 / 粉砕媒体の運動 / 単粒子破砕 / 粉砕機構 / 粉砕媒体の運動エネルギー |
研究概要 |
(1)ミル内壁面やボール間の摩擦がボールの運動状態に及ぼす影響を調べるため、潤滑剤を用いて摩擦を低減した状態でボールの運動エネルギーとミル入力エネルギーを測定した結果、ボールの運動エネルギーは潤滑剤を添加しない場合の約20%に低下した。一方、入力エネルギーは50%に低下した。その結果エネルギー変換効率は40%に低下した、運動エネルギー測定結果からボールの落下距離分布を求めたところ、ほとんど1mm以下であり、ボールの運動は事実上起こっていないことがわかった。 (2)ミルにリフターを取り付けてボールの運動エネルギーとミル入力エネルギーを測定し、ボールの運動状態の変化について検討を行った結果、ボールの運動エネルギーはリフター高さの増大に伴って増加し、一方、ミル入力エネルギーはリフター取り付けによって低下するため、エネルギー変換効率はリフター取り付けによって可成り改善されることがわかった。 (3),(4)リフターを取り付けた場合の運動エネルギー測定結果と単粒子破砕研究の成果をシミュレーションモデルを用いて結びつけ、比破砕速度、粉砕効率および破壊分布パラメータを計算によって求めた結果、リフター取り付けによって比破砕速度が増加し、また、粉砕効率が著しく改善されることがわかった。以上のモデル計算結果から、リフター取り付けはボールミルの高効率化に有効であることが予想された。 (5)粉砕実験を行って(3),(4)の結果の検証を行った結果、リフター取り付けによる粉砕効率の変化は小さく、また破壊分布パラメータはモデル計算結果よりも微粉成分が多くなった。これらの結果から、ボールミルの粉砕機構はボールの砕料粒子群への衝突による圧縮破壊ではなく、ボールとミル壁間およびボール間に働くせん断力による破壊、すなわち摩砕が支配的であることが推定された。
|