研究課題/領域番号 |
59850116
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
辻川 茂男 東京大学, 工, 助教授 (20011166)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
1985年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1984年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
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キーワード | 腐食 / 金属表面 / 凹凸測定 / モアレ法 / 腐食計測 / 極値統計 |
研究概要 |
モアレ法による金属表面凹凸を測定するシステムを製作した。従来のシステムに比較して、明るさ判別レベルを4→256と増加しえたのに伴ない、明るさ-Z軸方向移動量曲線を4次曲線近似し、これの微分からえられる第2暗縞中心までの移動量から各画素の深さを決定することが可能になった。ビッカース硬度計圧痕またはドリル孔による較正によれば、50〜350μmの深さを±10μm以内の誤差で測定できた。また深さ15μmの環状凹みを与えた標準試片を数μm以内の誤差で測定しうることがわかった。次に、格子/試片間距離の小さいとき格子暗(黒)帯の影に入る画素において「明暗情報なし」の状態になるのを回避するため、動格子法を考案した。これは格子を精度よく1/2周期分移動させ前後の情報から有用情報のみ引き出すもので、雑音解消に効果をあげた。このシステムを用いて流動海水中暴露試片軟鋼及びステンレス鋼、マルチタイプすきま腐食試片等での実測を行なった。断面図、鳥かん図の出力、最深部の解析・実測値との比較においてほぼ満足すべき結果をえた。軟鋼試片では、すべての深さデータが既知であることを利用して、極値統計手法による予測に使用する正方形部分領域の一辺の長さと数を変え、信頼度95%内で妥当な最大値予測を行うには(4〜6)mm四方以上の部分領域をとる必要があるなどの、検討を行った。すきま腐食その場測定に対応するため、プログラム言語のBASICからPASCALへの変更、ハードディスク導入によるデータ採取と解析との分離等を加えて、データ採取20分、解析50分(200×200画素の場合)と従来システムより約4倍の高速化を実現した。ステンレス鋼/ガラス-すきまでの試行ではすきま腐食部の広がりをその場追跡でき、すきま面積に対する腐食部面積の拡大の時間的変化を測定できた。しかし深さ方向への拡大のその場追跡にはまだ難があり問題が残された。すきま内濃厚溶液による吸収をさけうるArレーザを検討する。
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