研究課題/領域番号 |
59850124
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
溶接工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大森 明 大阪大学, 溶接研, 助教授 (50029229)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
1985年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1984年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | プラズマ溶射 / セラミックス皮膜 / 高精度膜評価法 / 噴射摩耗試験法 / 引っかき摩耗試験法 |
研究概要 |
1. 研究目的 不均質のセラミックス溶射皮膜の機械的性質を総合的に高精度評価する試験法として、噴射摩耗を基本的な理念とするプラストエロージョン試験法(阪大)に着目し、下記の重要項目を挙げ、セラミックスプラズマ溶射皮膜の高精度評価試験法の確立を行った。 (1)プラストエロージョン試験法の摩耗機構の解明 (2)プラストエロージョン試験法の適用 (3)プラストエロージョン試験法と硬度試験法及び引っかき摩耗試験法との関連について。 2. 研究成果 上記の3項目を主体として実験を行なった結果、プラストエロージョン試験(B.E.T.)での摩耗機構の解明及び試験基準確立を行なうことができた。その結果をまとめると下記の通りである。 (1)B.E.T.におけるセラミックス溶射皮膜の摩耗は各ブラスト角度において定常摩耗状態ではその摩耗速度は一定である。 (2)B.E.T.におけるセラミックス溶射皮膜の摩耗機構はブラスト材粒子の衝撃により生じる皮膜粒子間での亀裂伝播による皮膜粒子間剥離であることが明らかになった。その摩耗速度は皮膜粒子間での結合力を表わし、B.E.T.におけるセラミックス溶射皮膜の摩耗速度の測定により皮膜粒子間結合力の評価が可能である。 (3)B.E.T.における摩耗速度は皮膜断面でのマイクロビッカース硬さHvとの間に強い相関が認められた。そのため、従来、機械的性質の評価に利用されている皮膜のマイクロビッカース硬さは皮膜粒子間結合に依存していると考えられる。 (4)引っかき試験により臨界引っかき荷重の測定が可能である。臨界引っかき荷重はセラミックス溶射皮膜の積層粒子間結合強さを表わす。
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