研究課題/領域番号 |
59860016
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
原口 隆英 農工大, 農学部, 教授 (60014891)
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研究分担者 |
福田 清春 東京農工大学, 農学部, 助手 (60015097)
森川 康 協和発酵工業(株), 研究開発部, 部員
諸星 紀幸 東京農工大学, 農学部, 助教授 (30015078)
角 祐一郎 山陽国策パルプ(株), 技術本部, 部長代理
高橋 健 東京農工大学, 名誉教授
SUMI Yuichiro Sanyo-Kokusaku Pulp Co., Vice-director
角 裕一郎 山陽国策パルプ(株), 技術本部, 部長代理
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1986年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1985年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1984年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 木材チップ / 生物的脱リグニン / 酵素的脱リグニン / ラッカーゼ型リグニン分解酵素 / 直接発酵菌 / エタノール / 直接発酵 / 脱リグニン / リグニン分解酵素 / ラッカーゼ / 嫌気性細胞 |
研究概要 |
1.木材チップの脱リグニン 直接発酵の原料として木材チップを用いるときは、脱リグニン処理が不可欠である。脱リグニンを効果的に行うためには、さらに脱脂前処理が必要であるが、これは水洗,1%NaOH液洗浄,及び水洗の3処理を行えばよい。また、生物的脱リグニンの前段階に軽度の亜塩素ナトリウム処理も有効であることがわかった。 省エネルギー的脱リグニン法のひとつであるリグニン分解菌生菌を使用する方法について実験を行い、カワラタケ菌が最も有望であることを明らかにした。工業的規模での生菌による脱リグニン度を簡単に測定する一法として、【TS_(50)】という概念を導入した。各種の実験条件を検討した結果、CMC添加通気の条件下において【TS_(50)】を引き下げること、すなわち、脱リグニン率の向上をはかれることがわかった。本法は、次の酵素的脱リグニン法が工業的規模にまで成長するまでの間、使用する価値があるものと思われる。 酵素的脱リグニンは、将来最も期待のもてる脱リグニン法であることに鑑み、われわれが先に発見したラッカーゼ型リグニン分解酵素を用いての、リグニン分解について基礎的知見を蓄積する方向で実験を行った。この研究の中で、とくにラッカーゼ【III】と分類したもののうちに、リグニン分解能力のある酵素活性を見出だした。ラッカーゼ【III】の酵素的特性を調べるとともに、リグニン及びそのモデル物質を用いての脱リグニン機構を明らかにした。 2.脱リグニン木質試料を原料としたときの直接発酵及びそのシステム化 今までに知られている直接発酵菌は、脱リグニン木質試料用には不適であるので、新たにそれに適した菌の探索を行った。ある程度の資化菌は得たが探索は引き続き実施している。なお、前処理-脱リグニン-直接発酵の3工程からなるシステム試案を作成した。
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