研究課題/領域番号 |
59860019
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 浩雄 九州大学, 農, 助教授 (20038243)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1985年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1984年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | ゼータ電位 / 界面動電現象 / 顕微鏡電気泳動法 / 製紙 / 中性抄紙 / アルカリ抄紙 / 水処理 |
研究概要 |
1.顕微鏡電気泳動法における粒子の泳動速度分布は、測定セルを水平に配置する場合セル中心面に対し上下対称とならない。その理由は粒子の沈積のためセル上面と下面との電気的性質が異なるからである。従来から広く採用されている上部静止帯一ケ所のみでの測定値は誤差が大きい。やむを得ずセルを水平に配置する場合には試料濃度を可及的に低くし、少なくとも上下の両静止帯で測定し、その平均値よりゼータ電位を求めるべきである。 2.セルの横向き配置は粒子の重力による沈降あるいは照明光の熱による上昇と電気泳動方向(左右)が直角となるので理想的である。しかし、熱線を適度に加減して粒子の上下運動を止めないと左右の運動速度の測定が困難である。 3.顕微鏡の反射鏡のかわりにコールドミラー(熱線を透過し、可視光線を反射する)を用いると、熱による懸濁液の対流が相当に抑制される。コールドフィルター(熱線を吸収し、可視光線を透過する)も熱線を除去するのに有益である。 4.コールドフィルター2枚をステージ下に可動式(0〜2枚)に取り付け、又反射鏡とコールドミラーを選択して使用出来る顕微鏡を試作した。さらに暗視野コンデンサーの付属を可能にした。これらを任意に組合わせることにより広い範囲の粒子の泳動速度を高精度で再現性よく測定出来るようになった。 5.定電流電源を備え、電極の極性自動切替え、温度の自動読取りなどが出来、しかも任意の温度におけるゼータ電位を測定後直ちに計算出来る計測ユニットを試作した。 6.粒子をテレビ画面上で観察測定する方法は便利であるが、明視野観察では焦点面とその前後に存在する粒子の区別が難かしい。高感度カメラの採用により暗視野観察が可能となり測定精度が向上した。
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