研究課題/領域番号 |
59860024
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業土木
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
佐藤 晃一 愛媛大, 農学部, 教授 (70033149)
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研究分担者 |
矢野 友久 鳥取大学, 農学部, 助教授 (80032085)
小谷 佳人 鳥取大学, 農学部, 教授 (90032078)
三野 徹 岡山大学, 農学部, 教授 (10026453)
四方田 穆 岡山大学, 農学部, 教授 (60081527)
長 智男 九州大学, 農学部, 教授 (30032048)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
1986年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1985年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1984年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 畑地かんがい / 用水量 / 蒸発散量 / ペンマン式 / 純放射量 / 蒸発散比 / 地域蒸発能 / 消費水量 / 熱収支 / ライシメータ |
研究概要 |
各年度の個々の研究を踏まえてETの統一計測にかかわるデータの処理、特にペンマン法の位置付けを明確化した。すなわち中・四国、九州地方39気象台データから水面蒸発位を求め、各地域特性を基に観測地点の位置付けを主成分分析法により行った結果、山陰地方では鳥取が、瀬戸内地方には松山、岡山が、北九州地方には福岡が、南九州地方には宮崎がそれぞれ対応すること、中・四国地方の水収支を1地点で代表させるには岡山が、九州では佐賀、日田等の中九州が適することが明らかとなった。次に圃場観測は全て大豆の植栽により実施され、(1)計器蒸発量(Ep)は局所的特性を表わすには良いが、ある広がりを持った地域の蒸発力指標としては必ずしも適当でない、(2)ペンマン式による水面蒸発位(Eo)は地域蒸発力の基準となる、(3)大豆が成育してLAIが2.0以上になると蒸発散比は1.0〜1.1の比較的安定した値をとる、などが明らかとなった。これら蒸発散に関与する因子と構造解析が主成分分析により検討されたが(4)どの地域にあってもペンマン式による蒸発散位(ETpon)はETaと良い相関を有する、(5)Epは土湿、植被など周囲の影響が大きく変動する、(6)ETaは放射を中心とした気象以外の要因にも影響され得る。 その他各研究者はこの研究に関連しつつ独自の目的によっても研究を推進し、とりまとめを実施した。その結果、畑かん用水量の決定に蒸発散量を用いることの合理性を明確にし、ETpenの導入が秀れていることを明らかにすることができた。 以上の共同研究を通じて合計17編の研究論文が発表ないし発表予定となり、これらは別途報告書として印刷製本された。口頭発表もすでに9編を数えた。またこれを機会に西日本畑かん研究グループが構成され、研究発展に資する結果を得、望外の喜びと感謝している。
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