研究課題/領域番号 |
59870013
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
中村 敏一 徳島大, 医学部, 助教授 (00049397)
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研究分担者 |
野田 千征子 徳島大学, 医学部, 講師 (40035506)
町川 房市 大塚アッセイ研究所, 研究員
寺本 英雄 大塚アッセイ研究所, 研究員
中嶋 克行 大塚アッセイ研究所, 所長 (10444051)
冨田 優美子 徳島大学, 医学部, 教務員 (00089913)
TERAMOTO Hideo
MATCHIKAWA Fusaichi
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1985年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1984年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
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キーワード | ヒト初代 / 養肝細胞 / 肝炎ウイルス / 非A非B型肝炎ウイルス / 肝臓薬 / 肝再生 / 人工肝臓 / 毒性研究 / ヒト初代培養肝細胞 / 肝炎 / 肝炎ウィルス / ヒト肝細胞 / 初代培養 / ワクチン |
研究概要 |
初代培養肝細胞はin vivo肝臓の示す多種多様な肝特異機能と高いホルモン応答能を発現維持するミニ肝臓とも呼べる優れたin vitro実験系である。ラット肝細胞について四塩化炭素によるin vitro実験肝炎を作製し、この系を用いて肝炎治療薬の簡便で正確なスクリーニングができることを明らかにした。また、この系によって従来in vivoレベル(臨床レベル)で抗肝炎効果が確認されているグリチルリチンやグルココルチコイドがin vitroでも証明され、これら抗肝炎剤は直接肝細胞に作用して肝炎を抑制することが明らかになった。そこで、直接ヒト肝細胞への肝炎ウイルスや肝臓薬の作用を研究したり臨床上有効な新薬開発上ぜひとも必要なヒト初代培養肝細胞系の確立をめざした。その結果、コラゲナーゼ消化とデスパーゼ消化の2段階消化法によってバイオプシによる少量肝組織からも元気のよいヒト肝実質細胞が高収率で分離できるようになった。分離成人肝細胞はラットの場合と同様にして初代単層培養することができる。ヒト初代培養肝細胞は肝臓毒検出のためのスクリーニング系として、肝臓薬開発のためのスクリーニング系、肝炎診断への応用のみならず、肝炎ウイルスのin vitro感染系としての利用、さらにはワクチン生産から人工肝臓に至るまで広範囲の応用が可能である。また、大変困難と考えられていたin vitroでのヒト肝細胞の増殖にも成功し、バイオプシによる少量肝組織から得られたヒト肝細胞を増殖させ、上記多目的に適応可能な道が開かれた。さらに、ヒト肝細胞のin vitro増殖系は近い将来に、この肝細胞を用いたハイブリド型人工肝臓が実用化される可能性をも示唆している。
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