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グルカゴンを用いる筋糖原病の対症療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 59870040
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 内分泌・代謝学
研究機関大阪大学

研究代表者

垂井 清一郎  大阪大学, 医, 教授 (00028341)

研究期間 (年度) 1984 – 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1985年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1984年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
キーワード糖原病 / ホスホリラーゼ / ホスホフルクトキナーゼ / グルカゴン / 骨格筋
研究概要

糖原病【V】型(筋ホスホリラーゼ欠損症)と【VII】型(筋ホスホフルクトキナーゼ欠損症)は、主として骨格筋のグリコゲン・解糖代謝系が障害されるので筋糖原病と呼ばれる。私共は、これまで一貫して筋糖原病の病態分析を手がけてきたが、最近、【V】型患者に対するグルカゴンの治療的有用性を注目するに至った。そこで、本研究では筋糖原病患者の対症的治療法を開発する目的で、グルカゴン効果を生化学的に定量分析し治療効果発現機作を明らかにするとともに、これに立脚した実用的な臨床応用について検討し、以下の成績を得た。
(1)グルカゴン投与によって、【V】型患者に限り筋症状は軽減し運動能が著しく改善することを、自転車エルゴメーター試験を用いて定量的に明らかにした。
(2)筋糖原病患者の運動筋では乳酸産生が欠如するが、グルカゴン投与時には、【V】型患者の運動筋で乳酸が産生された。【VII】型患者では、運動能、乳酸産生のいずれに対してもグルカゴン効果は認めなかった。
(3)【V】型患者の乳酸産生は、グルコース単独あるいはグルコースとインスリン同時投与によっても再現されたが、インスリン単独投与、エピネフリン投与(血清遊離脂肪酸上昇)では無効であった。以上から、グルカゴン効果の発現機作は血中グルコースとインスリン濃度の増加によって、取りこまれた血中グルコースが運動筋において利用される点にある。
(4)グルカゴン投与による血中グルコースとインスリンの上昇効果は、静脈内注射よりも皮下注射後に著しく、且つ作用時間も長かった。皮下注射では投与30分後に最大効果を認めた。そこで、携帯型ポンプを用いてグルカゴンの皮下パルス注入(30分間隔)を実施したところ、高血糖と高インスリン血症状態を長時間維持することができ、充分実用に供し得ることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1985 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Muscle Nerve. 7-7. (1984)

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      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J Inherited Metab Dis. 7-3. (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J Clin Invest. 76-2. (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Muscle Nerve. 7 - 7. (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J Inherited Metab Dis. 7 - 3. (1984)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J Clin Invest. 76 - 2. (1985)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1985 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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