研究課題/領域番号 |
59870048
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
景山 直樹 名大, 医学部, 教授 (90022813)
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研究分担者 |
宮崎 保光 豊橋技術科学大学, 教授 (00023169)
口脇 博治 名古屋大学, 医学部, 講師 (60135340)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
27,200千円 (直接経費: 27,200千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1984年度: 24,300千円 (直接経費: 24,300千円)
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キーワード | 光ファイバー / ドプラ周波数シフト / 血管 / 髄液 / LDV / レーザードップラー / エネルギー密度 / 血管壁 / 病理 |
研究概要 |
レーザー光を被照射部位まで誘導するのに光ファイバーを用いた単一モードや参照光方式の光学系ではドプラ周波数シフト(△f)を得るのに多くの困難が存在した。これらの光学系による流れのシミュレーション実験によって、△fとして得られる信号成分のなかには信号そのものに強い影響を与える1KHz以上下の低周波成分が存在することを理論的につきとめた。つまり1KHz以下の周波数成分に流れとは無関係のレーザー光自体のゆらぎや管壁からの強い反射などの成分が含まれることがわかった。一方髄液などの流れの遅い循環系では計算上1KHzのΔfを得ることからこの両者を満足する信号処理が必要であった。ΔfはFast Fourcer Transformation(FFT)によりバワースペクトラムを得るが、この前の段階でband-pass filterを入れること及び演算回路に加算平均処理を利用するなど(Δfが1KHz附近が予測される場合)の工夫を行った。また生体の循環は心周期に一致して変化するので同一条件で加算平均を得るのには心収縮より一定時間を経た後の信号を得る必要があった。 結局光学系では前2者よりも感度のよいfringe modeを用い再現性のよいデータが得られた。このようにして血流・髄液流共にΔfと最大流速との間には両軸対数直交座標で表すと良好な直線関係が得られΔfから流速を測定することが可能であった。レーザー照射は被検体血管にどれくらい安全であるかについてはレーザー光特有の細胞変性をふくむ組織変化が異常所見としてとらえられ、安全使用基準も検討できた。 このようにして本研究の目的である侵襲の少ないレーザードップラ流速計の基礎的開発段階を終えることができた。次の段階はよりコンパクトな臨床応用段階のLaser Doppler Velocimeter (LDV)に仕上げる段階と思われる。
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