配分額 *注記 |
12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
1986年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1985年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1984年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
|
研究概要 |
本研究で開発した測定システムは,血清など試料を高速液体クロマトグラフィ-を応用した装置に直接的に応用することにより,estradiol,estroneを電気化学検出器で,progesterne,17αーhydroxyprogesterone,20αーhydroxyprogesterone,testosterone,androstenedioneを紫外線検出器で一斉分析する。1検体の測定所用時間は,estradiol,estroneのみであれば30分,全項目では80分で,試料を用意するだけで自動分析できる。 回収率(77〜84%),C.V.値(1.7〜3.1%)および検量線の検討で,測定精度は良好であった。 装置の最高検出感度(S/N=3)は,電気化学検出器で 50pg,紫外線検出器で0.5〜1.5ngであり,臨床応用における定量限界は,estradiol,estroneで約250pg/ml,その他のホルモンで5.0〜7.5ng/mlであり,妊婦血清やゴナトメピン寮法婦人血清レベルの測定に十分対応できるものであった。 本測定法の測定値とradioーimmunoassayの測定値との比較で,estradiolはr=0.983,p<0.001,またprogesteroneはr=0.903,p<0.001と,それぞれ良好な相関を与していた。 単一項目のみならず同一代謝経路にある多項目ステロイドホルモンを短時間に一斉分析できることは,個体差や時間的変動などの正常変動を補って確実・詳細な分析をおこなうために重要であり,胎児胎盤機能の評価や卵巣機能のモニタリングなど,刻々と変化する臨床に活用できる。
|