研究課題/領域番号 |
59870062
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
津留 宏道 広島大, 歯学部, 教授 (90034157)
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研究分担者 |
近藤 倫明 広島大学, 歯学部, 助手 (20162109)
中川 安正 広島大学, 歯学部附属病院, 講師 (00127599)
長澤 亨 広島大学, 歯学部, 助教授 (20034168)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
1986年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1985年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1984年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
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キーワード | インプラント / セラミック / バイオグラス / 病理組織 |
研究概要 |
実験動物には日本猿を用い、抜歯後3ヶ月を経過した【(M_1,P_2,P_1,P_1,P_2,M_1,)】部に新開発のバイオグラスコーティングを施したチタニウムインプラントを埋入し、粘膜弁にて完全に被覆した。3ヶ月の治瘉期間終了後、同部粘膜を再び切開し、チタニウム合金製支台をインプラントに連結した。粘膜の治瘉後、同支台上に硬質レジン製の上部構造物を装着することによりインプラントに機能圧を負荷した。その後、良好な口腔衛生状熊を確保するため、口腔洗浄並びにブラッシングを週2回行った。観察期間は、インプラント埋入後9および15ヵ月(機能圧負荷6および12ヵ月)とした。観察方法としては、上部構造装着後週1回、歯肉溝滲出液量、プラークインデックス、ジンジバルインデックス、ポケットの深さの測定を行い臨床的に検討を加えた。併せて、各観察期間終了後動物を屠殺し、インプラント周囲組織のX線学的並びに組織学的な検討を行った。 臨床的には、観察期間中インプラントの動揺、脱落は認められず、評価のために用いた各指標の値は、計測開始約2ヵ月後より対照天然歯における値とほぼ同様となった。X線学的には経時的な変化は認められず、対照天然歯周囲と変らね骨梁パターンを示す海綿状骨がインプラントに接していた。組織学的には、観察期間による差異はほとんど認められず、インプラント周囲歯肉における炎症細胞浸潤は軽微であった。また、骨・インプラント界面においては、多くの部位で骨が直接インプラントに接していたが、一部疎性結合組織の介在も認められた。 以上、本試験研究により、新開発のバイオグラスコーティングを施したチタニウムインプラントは、長期間顎骨内で機能することが明らかとなり、臨床応用への可能性を有しているものと思われる。
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