研究課題/領域番号 |
59870081
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古川 俊之 東大, 医学部, 教授 (20101082)
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研究分担者 |
田中 博 東京大学, 医学部・医用電子研究施設, 講師 (60155158)
池田 研二 東京大学, 医学部・医用電子研究施設, 助手 (70010030)
藤正 巌 東京大学, 医学部・医用電子研究施設, 助教授 (30010028)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1986
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研究課題ステータス |
完了 (1986年度)
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配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
1986年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1985年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1984年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
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キーワード | 知識工学 / 人工知能 / 知識ベース自己拡張機能 / 輸液コンサルテーションシステム / 知能CAI / 自己学習型機能拡張 / 体液平衡モデル / 生物学的最小実現モデル |
研究概要 |
現在の知識工学およびコンピュータの能力に見合ったオペレーショナルな設計思想に立って、(1)実用レベルの診断コンサルテーションシステムの改良、(2)とくに知識ベースの自己拡張機能、(3)さらにコンピュータ学習への応用、を行い以下の成果を得た。[1]輸液診断コンサルテーションシステムの実用化:輸液治療は入院医療に頻用されるにもかかわらず、専門医の数は少なく理論の学習は容易でない。本研究助成で完成をめざしたのは、ソフトウエアの面では■データ欠落に対して知識ベースから適切な情報を補完する,■異る診断論理の推論を並列に進め妥当なものを残す,■診断根拠と過程を提示できる,ことである。またハードウエアに関係した面では、■パーソナルコンピュータを利用でき普及が容易なこと,■CRT画面の表示機能を活用しマン・マシン・インタフェイスの円滑化を計る,■コンピュータとの対話時間を実用許容範囲内に短縮する,■キー操作の簡略化とともに誤動作・誤入力禁止機能を持たせる,などである。[2]臨床評価実験:国内6専門施設の協力を得て、臨床例による評価実験とソフトフェア改良を重ねた結果、典型例においては専門医の判断と完全に一致する能力が確認された。またデータを故意に改変してシステムの強靭性を確かめ得た。[3]推論過程および診断根拠の提示機能は医学研修に有効であることが分かった。[4]知識ベースの充実は実用化の鍵であるが、その自動化にはまだ多大な困難がある。今後の関連領域の進歩に待つところがある。しかし暫定的にはLDやCD-ROMによって原情報を提示することで利用者の要求に答え得ることを予備実験で確かめた。[5]今後の課題として入院患者データベースとリンクして体液失調の自動的な警告機能と治療指針提示が考えられ、シミュレーションでは望ましい効果が見られたが、なお導入には現場でのアセスメントが必要と考えられる。
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