研究課題/領域番号 |
59870086
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
栗山 欣弥 京都府立医科大学, 医, 教授 (20079734)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1985年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1984年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | レセプターアッセイ / アセトアルデヒド / アルデヒド縮合物 / アルコール依存症 / β-カルボリン化合物 / サルソリノール |
研究概要 |
アルコールの代表的な生体内代謝物であるアセトアルデヒドは、それ自体神経系に対して強い毒性を示すが、同時に体内でセロトニンと縮合してβ-カルボリン化合物を、またドーパミンとの縮合物としてサルソリノールを生成し、アルコール依存症の成立に重要な関連を有する可能性が示唆されている。従って本研究では、初代培養大脳皮質神経細胞を用いて先づこれらの物質のニューロンに対する直接的影響を観察すると共に、アルコール依存症成立過程におけるこれらの物質の役割について検討を行った。 1) 培養神経細胞の発育に対してエタノールは弱い影響を与えるのみであったが、アセトアルデヒドの急性及び連続投与は強い抑制効果を示し、同時にアセチルコリンなどの神経伝達物質の生合成や受容体の機能に対しても抑制を示した。2) アセトアルデヒドを吸入法によりマウスに投与すると、一過性の強い中枢性興奮とこれに続く中枢抑制を示した。尚これらの動物では肝障害と共に、脳内モノアミンの代謝異常と著しい含量変化がみられた。3).アルコール又はアセトアルデヒドの吸入による連続投与は、中枢抑制と共に、ベンゾジアゼピンレセプターに対して高い親和性を有し、しかもSephadex LH20カラムクロマトグラフィにより分離される内在性β-カルボリン様物質の増加を招来した。4) アルコール依存動物の脳内には高速液体クロマトグラフィにおいてサルソリノールと類似のピークを示す物質の増加があり、またサルソリノールの脳室内投与はアルコール依存動物と類似の行動変化を示した。 以上の結果より、アセトアルデヒドは中枢神経系に対して強い毒性を有するのみならず、β-カルボリンやサルソリノール様の縮合物形成を介してアルコール依存の成立に重要な役割を持つと考えられる。
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