研究分担者 |
原島 博 東京大学, 工学部電気工学科, 助教授 (60011201)
丹羽 真一 東京大学, 医学部精神神経科, 助手 (30110703)
開原 成允 東京大学, 医学部情報処理部, 教授 (30010234)
赤塚 宣治 東京大学, 医学部臨床検査学, 講師 (70010296)
毛利 昌史 東京大学, 医学部臨床検査学, 講師 (40010300)
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配分額 *注記 |
24,300千円 (直接経費: 24,300千円)
1986年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1985年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1984年度: 15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
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研究概要 |
生理機能検査室で扱うデータ(脳波,心電図,呼吸曲線など)の保存は法律上5年と定められているが、記録紙として保存する場合が多いため、その適切な管理はどこの施設でも困難となりつつある。本研究は全国の主要病院が直面しているこのような事態を考慮し立案計画されたものであり、目的は光ディスクによるアナログ検査データ(能波など)の保存と管理にある。 方法:本研究で用いた機器の構成は、1.脳波計(16チャネル),2.AD変換器およびバッファメモリ(堀田無線,試作品),4.ホストコンピュータ(H-arris H300-A,兼松エレクトロニクスK.K.),5.光ディスク(DF-O400,東芝,容量3.6GB),6.ディスプレイ装置(KEL305B,ダイキン)とハードコピー装置(HA241A,ダイキン)から成る。 脳波計からの信号はサンプリング周波数100Hz,分解能8bitでAD変換の後、16チャネルのバッファメモリ(1チャネルあたりのメモリ容量は256kB)に一時保管し、ホストコンピュータの磁気ディスクを介し光ディスクへ転送した。光ディスクに収録した信号(12chの脳波波形,心電図,および検査内容や被験者の状態を表すコード信号など16チャネル分の信号)は1画面あたり実時間にして10秒分としてディスプレイ上に表示、必要な部分をハードコピーに記録報告書の一部とした。 結果および考案:脳波記録1名分を光ディスクに書込むのに要する時間は約18分で、特定の患者の記録を検索し、光ディスクからディスプレイ上に描画させる場合にもほぼ同程度の時間を要した。この結果、5年分の脳波記録(本検査室の場合、約12500例分)を数枚の光ディスクに安定保存し、検索や呼出および必要な数値処理を随時行うことが可能となった。本研究成果は今後の生理検査データ保存、管理の土台となるものであり、その意義は極めて大きいといえる。
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