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高温広角X線回折図形迅速解析装置

研究課題

研究課題/領域番号 59880007
研究種目

試験研究

配分区分補助金
研究分野 結晶学
研究機関東京工業大学

研究代表者

橋爪 弘雄  東京工業大学, 工材研, 助教授 (10011123)

研究期間 (年度) 1984 – 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1985年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1984年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
キーワードX線位置検出器 / 粉末結晶 / 高温構造解析 / セラミックス
研究概要

無機粉末結晶の高温におけるX線回折図形を迅速に測定記録し、パターンフィッティング法で解析することを可能ならしめる「高温広角X線回折図形迅速解析装置」を試作した。装置は、回折計(光学系+ゴニオメータ)、試料加熱装置、広角高分解能X線位置検出器、データ収集装置から構成される。ゴニオメータはパルスモータ駆動の回転軸(精度10″)を2軸もち、θ回転テーブルには試料加熱装置が、2θアームには広角高分解能X線位置検出器が搭載される。検出器には、試料加熱装置と両立する250mmの円筒半径をもち、120°の広角度域にわたってX線回折図形を角度分解能約0.05°で同時測定できる円筒形位置敏感ストリーマ検出器を用いた。この検出器は本研究で新しく開発したものである。試作した装置は、通常のθ-2θ走査法と比較して約20%高分解能の回折図形を約1/80の時間で測定することができる。得られたデータはパターンフィッティング法で解析するに足る品質を持っている。本装置が実際の高温構造解析に有用であることを実証するため、酸化ビスマス【Bi_2】【O_3】の高温相の構造解析を行なった。酸化ビスマスはセラミック・ガスセンサなどに用いられるイオン伝導物質であるが、高温相の構造に不明確な点がある。本装置により粉末回折図形を784℃で収集し、パターンフィッティング法で解析したところ、実験図形は対称性Pn3mの単純立方構造を仮定する計算によって良くフィットされるが、組成の揺らぎを取入れなければならないことが分かった。すなわち、結晶単位胞中の6個の酸素原子席には確率93%でしか酸素がなく、δ相の組成は【Bi_2】【O_(2.8)】となる。この結果は結晶化学的考察と一致している。以上の研究で開発された装置は若干の改良を加えることにより製品化できると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1985 研究成果報告書概要

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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