研究課題/領域番号 |
59880013
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝生物化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大村 恒雄 九州大学, 理, 教授 (80029933)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1985年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1984年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | P-450 / ミクロゾーム / 免疫化学的分別定量法 |
研究概要 |
ラット肝臓のミクロゾームを主要な実験材料とし、正常時および種々の薬物による誘導時にミクロゾーム中に存在する種々のP-450分子種を精製しその性質を調べるとともに、それぞれに対する抗体を作って免疫化学的方法による分別定量法を検討した。研究経過と成果の概要は次の通りである。 1.正常の雄ラットの肝ミクロゾームから3種類(M-1,M-2、M-3)、雌ラットの肝ミクロゾームから1種類(F-1)のP-450を精製し、それぞれに対して抗体を作ったが、これら4種のP-450は相互にかなり免疫差反応を示した。しかし、フエノバルビタール、3-メチルコラントレンで誘導されるP-450分子種(PB-1、PB-2、MC-1、MC-2)とは免疫的に交差反応を示さなかった。 2.ラットの肝ミクロゾームから精製したP-450でウサギを免疫して得られるポリクローン抗体でも、適当なスキャベンジ操作を行えば、免疫沈降法を用いる場合には上記P-450分子種の分別定量が可能であった。しかし免疫沈降法はミクロゾーム、抗体ともにかなり大量を必要とし微量化は困難であった。 3.分別定量の微量化のため、ゲル内円周拡散法、二次元免疫電気泳動法、SDSゲル電気泳動後のイムノブロット、ELISAを試みたが、定量性と微量化の可能性とでELISAがもっとも有望と判断された。たゞし、測定試料が界面活性剤で可溶化したミクロゾームなので可溶性蛋白質についての通常の操作では問題があり、抗体の濾紙片への固定など操作に改良を加えてミクロゾームのP-450に対して好適な定量条件を確立した。 4.M-3とF-1などスキャベンジ操作が困難な位著しい免疫交差反応を示すP-450も見出されたので、マウスを用いてモノクローン抗体作りを行い、M-1とF-1については良好な抗体を得た。
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