研究課題/領域番号 |
59890002
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤居 仁 北海道大学, 応電研, 助手 (70133775)
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研究期間 (年度) |
1984 – 1985
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研究課題ステータス |
完了 (1985年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1985年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1984年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 血流計 / スペックル / 光ファイバー / 半導体レーザー / レーザー散乱 / 流速計 / レーザー |
研究概要 |
本研究では皮膚血流によって形成されるレーザースペックル信号の時間的変動の速さを測定することによって、皮膚の血行状態を判別する技術を開発し、実際に臨床で使用するための携帯用皮膚血流計の設計、試作を行なった。当初立てた計画に従って、以下のような研究成果を得た。 1. 種々の光ファイバーを組合わせた二芯ファイバープローブを試作し、その特性を調べた結果、照射用にマルチモード、検出用にシングルモードファイバーを組合わせたものが、照射効率、S/N比信号安定性、再現性などの点で最適であることが判明した。 2. He-Neレーザーを光源とするスペックル血流計本体を試作した。 3. 人体各部位から得られるスペックル信号の特徴を分析した結果、信号のパワースペクトルの勾配、もしくは高周波成分の低周波成分に対する比の値が、血流値に比例することを確認した。 4. 半導体レーザーを光源とする携帯型レーザースペックル血流計を設計、試作した。さらに、信号をデジタル化し、ワンチップマイクロコンピューターを用いて、上述した高周波/低周波の値を演算する回路の製作と、ソフトウエアの開発を行った。 5. ファイバープローブ先端の構造と、皮膚面との幾何学的位置関係にスペックル信号がどのように依存するかを研究し、被測定血管層の深さについての考察を行った。 6. 現在最も信頼性の高い血流測定法として知られているゼノンクリアランス法との比較実験を行った。健康成人4人、32点について測定した結果、0.85という高い相関が得られ、臨床使用への十分な信頼性が確認された。さらに実験動物を用い、胃粘膜や肝臓表面から得られるスペックル信号を解析し、皮膚と同様に、本血流計による測定値が、実際の血流の変化に対応する事を示した。
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