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癌の細胞膜糖鎖変化の機構とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60010003
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

牧田 章  北海道大学, 医, 教授 (60004561)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
24,400千円 (直接経費: 24,400千円)
1985年度: 24,400千円 (直接経費: 24,400千円)
キーワード癌性糖鎖変化 / 臓器癌特異性 / 癌関連モノクロン抗体 / 細胞膜 / 糖鎖合成酵素 / 糖脂質 / ムチン型糖鎖 / アスパラギン糖鎖
研究概要

1.ヒトのアデノウィルス12型の癌遺伝子を導入して癌化したラット細胞について、糖脂質ではガングリオシドGD3の出現が、また糖蛋質ではアスパラギン糖鎖の分枝が増加する。
2.ヒト甲状腺癌のチログロブリンはリン酸化されたアスパラギン糖鎖が出現し、結腸癌では短鎖のムチン型糖鎖が増加することがわかった。臓器癌毎に異る糖鎖変化が漸次明らかになってきた。
3.人癌組織から分画した糖脂質を各種の糖脂質抗原による免疫純色法で調べた結果、最も多くの臓器癌で共通して発現される糖脂質抗原はパラグロボシドであった。この抗原は赤血球以外ではあまり知られていない。また、正常ヒトでは検出されないN-グリコリルノイラミン酸をもった複数の糖脂質(HD抗原)がヒト結腸癌、その他の人癌で検出され、それらの化学構造が決められた。他方、結腸癌細胞に対して高い特異性をもったモノクローン抗体を作製し、これに対するエピトープを検索する新しい方法が開発された。この方法で結腸癌関連糖鎖を調べたところ、シアル酸を含む2糖のムチン型糖鎖が見出された。 これらの糖鎖エピトープは新しい腫瘍マーカーとして注目されよう。
4.糖脂質【Gb_3】Cerの合成に働くα-Gal転移酵素を精製しCharacteriylした。本酵素の活性は実験肝癌や、EBウィルスでトランスボームしたヒトBリンパ球で亢進する。TPA処理では更に活性は高まる。前記の癌遺伝子による癌化ではGD3の合成、ラット肝癌ではシアリルN-アセチルラクトサミン糖鎖合成に働く相異るシアル酸転移酵素が亢進することが確められた。このように糖鎖合成酵素は癌化される細胞種による違い、あるいは癌化因子の違いによって誘導のされ方が異る。今後更に細胞種や癌化因子と誘導酵素の関係を調べる必要がある。そのほか、細胞長面から糖鎖物が血中に放出される機構や、細胞とプロテオグリカンの相互関係について新知見が得られた。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] J.Biol.Chem.260-8. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] J.Biol.Chem.260-11. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Bioch.Biophys.Acta.838-1. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] FEBS Lett.190-2. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] Cancer Res.45-8. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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