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哺乳動物による発癌制御の遺伝機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 60010072
研究種目

がん特別研究

配分区分補助金
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

森脇 和郎  国立遺伝学研究所, その他, 教授 (50000229)

研究期間 (年度) 1985
研究課題ステータス 完了 (1985年度)
配分額 *注記
10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1985年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
キーワードP450 / 肺腫瘍 / ウレタン / H-2複合遺伝子 / フレンド白血病ウイルス / 発癌突然変異 / X染色体 / ウイルス増殖抑制因子
研究概要

1.研究目的 近年化学発癌は、本質的にはヒトの発癌の大半をしめると考えられている。発癌物質の体内への侵入後、代謝、DNA修復、発癌変異遺伝子の固定、細胞分化制御機構からの逸脱という過程を経て癌細胞クローンが出現し、更に免疫系を逃れて癌が発生する。これら一連の発癌制御システムは最近急速に解明された癌遺伝子発現の分子機構にも密接に関与している。従って発癌に対する宿主の制御機構を遺伝学的に解明することには深い意義がある。本研究の目的は哺乳類遺伝学の大きな蓄積をもつ実験用マウスおよびその母体である野生マウスを材料として発癌制御の遺伝機構を明らかにすることである。
2.研究成果 発癌物質の代謝に関してはマウスのフェノバルビタール誘導型P450のDNA塩基配列を分析し1200塩基迄の決定を終った。またDBA/2マウスとM.spretus 野生マウスとの交雑系から抽出したDNAとP450に対するDNAプローブを用いてP450遺伝子が第9染色体のMpi-1近傍にあることを決めた。マウスにおいてウレタンの投与量と肺腫瘍発生率との関係を定量的に分析し、シングル・ヒットでこの発癌がおこっているという結果も見出された。このウレタン効果は体細胞においては生殖細胞よりもはるかに高率におこっていることがわかった。ウレタンの染色体変異誘発に対するマウスH-2複合遺伝子の効果を分析した実験からは、H-2内のS領域とD領域の間にこれに関与する遺伝子があるという知見が得られた。ウイルス発癌については、フレンドウィルス抵抗性遺伝子が日本産野生マウスに見出されているが、この遺伝子自体がフレンドウィルスのenv遺伝子の挿入断片であることがわかった。マウス白血病ウイルスについては母乳中にその増殖抑制物質があるという成果も得られている。一方、日本産野生マウスのX染色体を実験用マウスに導入してコンジェニック系を作る実験もXO型雌を使うことによって順調に進められた。

報告書

(1件)
  • 1985 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.インシLAB ANIMAL SCI.

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] CYTOGENET CELL GENET. 39-210. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] JOUR VIROL. 55-768. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] JAP JOUR CANCER RES. 76-1141. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書
  • [文献書誌] CANCER RES. 45-1483. (1985)

    • 関連する報告書
      1985 実績報告書

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公開日: 1987-03-31   更新日: 2016-04-21  

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